新春早々、島田紳助の芸能界復帰がささやかれ始めている。暴力団との密接な交際を理由として、進退にけじめをつけてからまだ5カ月。吉本興業トップが堂々と復帰希望を口にした波紋は広がるばかりだが、すでに「独占契約」に動いているテレビ局まであるというのである。
テレビ各局では、4月の番組改編に向けてスタッフたちが動き回っている。
芸能界に島田紳助(55)が在籍していた時代の看板番組「行列のできる法律相談所」と「人生が変わる1分間の深イイ話」を放送する日本テレビも例外ではなかった。
事情を知る、日テレ関係者がこっそり耳打ちする。
「騒動以後、年が明けても両番組は存続していますが、今度の改編期でも継続させるのかどうか。日テレサイドは継続の方向で吉本サイドに打診したといいます。その際、日テ レサイドは『もし紳助さんに復帰の意思があるなら、その時はウチが独占的に』と交渉を進めていたんです」
なんと日テレは他局に先んじて、紳助の復帰を待っているというのである。
そんなやさきの1月4日、吉本興業の大崎洋社長(58)が、「創業100周年プロジェクト発表会見」の席上で、いきなり「紳助復帰希望」をこう口にしたのである。
「私たちは彼の才能を惜しむものであります。願わくば社会の皆さま、ファンの皆さま、マスコミの皆さまのご理解を得て、いつの日か私ども、吉本興業に戻ってきてくれるものと信じております」
唐突に紳助の名前が出されたようにも見えるが、大崎社長は昨年12月10日付の産経新聞紙上でもインタビューを受けて騒動後も変わらない、紳助との深い絆をこうアピールしていたのだ。
「(本名の)長谷川公彦に戻ったところで、お互いに電話したらメシも食える。昔話もできる。今やっているテレビの話もできるし、『若い子がおもしろくなってきているね』とか、『誰々の漫才おもしろかったね』って話もできる。そういう意味ではつながっているわけですから」
大崎発言の波紋に関して、吉本興業の関係者が明かす。 「社内では、『何で掲載を許可したんだ! チェックできなかったのか』と幹部が激怒する騒ぎになったんです。ところが、誰も社長に進言できないうちに、新春早々の爆弾発言まで飛び出してしまった」
紳助は1月28日公開の映画「犬と首輪とコロッケと」(ファントム・フィルム)において、引退前に収録されたことを理由として本人の声役で出演。いわば“復帰作”までできていたのだ。
「会社が本気で復帰させないつもりであれば、紳助さんの声の部分をカットすることだってできたはずです。復帰のお膳立てと見られてもしかたがない」(前出・吉本興業関係者)
一気に紳助復帰の道筋が作られそうな勢いなのである。民放局の関係者も言う。
「各局は年末に1年を振り返る企画をやっていましたが、あれだけの大騒動だったにもかかわらず、紳助の話題を扱わない局があったばかりか、扱った局にしても吉本におうかがいを立ててから放送していました」
まるで何か気を遣っておかなければ、のちのち不具合となる事情でもあったかのようである。
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