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Posted on 2025年09月15日 08:30

「釣り人口2000万人⇒500万人」で老舗釣具店も暖簾を下ろす文化危機…今なにが起きているのか

2025年09月15日 08:30

 釣具店の閉店が各地で相次いでいる。長年親しまれた老舗店が暖簾を下ろす背景には、「釣り人口の減少」という全国的な流れがある。

 かつては週末になると川や港に人が集まり、家族や友人と竿を並べる姿が当たり前だった。だが今では、そうした光景は少なくなりつつある。レジャー白書の推計によれば、1990年代後半に約2000万人を超えていた釣り人口は、近年ではおよそ500万人規模にまで縮小した。

 背景にはいくつもの要因がある。ライフスタイルの変化で、休日に屋内で完結する娯楽を選ぶ人が増えたこと。準備や移動に時間がかかる釣りは、忙しい現代人にとってハードルが高くなっている。若い世代で釣りを始める人が少なく、高齢者中心の趣味になりつつあり、世代交代が難しくなっている。

 自然環境の影響も無視できない。温暖化や海流の変化で魚の分布が変わり、昔のように同じ場所で同じ魚が簡単に釣れるとは限らなくなった。さらに安全対策のために立入禁止の場所も増えている。報道では、過去5年で釣り禁止エリアが1.5倍になったという話もある。

 さらに経済面の変化も追い打ちをかける。高性能化した竿やリールは値段が高騰し、エサ代や燃料費も重い負担になっている。特に地方では大手量販店の進出もあり、専門店の経営環境は厳しい。実際に、売り上げが全盛期の頃の3分の1まで落ち込んだ店舗もある。常連客との交流の場だった店が次々と閉店しているのは、こうした事情もある。

 とはいえ、釣りの魅力そのものが失われたわけではない。YouTubeでは釣り動画が人気を集め、親子向けの体験イベントも増えている。近場の川や堤防で短時間から楽しめるという発信も広がり、若い世代が竿を手にするきっかけは少しずつ生まれている。

 釣り人口が減ることは、道具や店の売り上げだけでなく、人のつながりや地域文化にも影響する。それでも竿を手にしたときのあのワクワク感は変わらない。その思いをどのように次世代に伝えていくか。そこに釣り文化の未来がかかっている。

(ケン高田)

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