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記事全文を読む→引退10周年記念インタビュー!天龍源一郎はリングを降りても闘い続ける「壮絶宿命」(3)車イスって歯がゆいですよ
─入院中の9月30日に、親友の三遊亭円楽さんが亡くなりました。
天龍 楽ちゃんは銀座でお金を使って、羽振りのいいとこ見せて、自分の弟子たちが気持ちを鼓舞できるように振る舞っていた。自分の命を縮めて上に立ってやってたんだなとつくづく思いますね。俺たちは凄い試合を若手に見せなきゃいけないわけだけど‥‥。
─天龍さんも試合後には若いレスラーに食わせて、飲ませて「トップに立てばこういう生活ができる」というのを見せていました。
天龍 それを見て、次の世代の人間が頑張ろうと思うから業界が潤うんですよ。
─円楽さんが亡くなった翌日の10月1日には猪木さんも亡くなって‥‥。
天龍 猪木さんの生き様を見て、俺は人生、開き直りましたね。それまでは病気している俺を表に出すのは嫌だとか、公表されるのが嫌だとか、どうたらこうたらって思ったけど、猪木さんが車イスに乗ってるのとか、人に介護されながら病院に出入りするのを見た時に、俺が考えてることなんて、小っちゃなことだなと思い知らされましたね。あのアントニオ猪木がすべてをさらけ出したのは衝撃だったけど「この人は本当に凄いな!」と。人の受け取り方は様々だと思うけど、猪木さんは世の中に何かをメッセージとして残していってると思いますよ。
─悲しいことが立て続けに起こった22年を乗り切りましたが、翌23年2月にも敗血症性ショックで一時は死線をさまよう厳しい状況に‥‥。よくぞ克服したと思います。
天龍 娘が俺にああだよ、こうだよと言わなかったから、克服できただけのことですよ。「こうだから、こんなことしたらこうなるんだよ」って聞いてたら、もっと俺はビビって、慎重になっていたと思う。人生に躊躇する俺がいたと思いますね。何も言われなかったから、平然とやり過ごしてこられた部分はありましたね。
─23年6月、(最初の検査入院から)10カ月の闘病生活にピリオドを打って退院しましたが、現実問題として、その後は車イスでの生活になりました。それをご自身ではどう受け止めていますか?
天龍 車イスってやっぱり歯がゆいですよ。歯がゆいし、何かにつけて人の手を借りなきゃいけない自分が自分に悔しいよね。でも迷惑をかけるんじゃなくて、委ねなきゃできない俺もいて、理解してもらわなきゃいけないって思う厚かましい俺もいますよ。その裏には「何言ってんだ、俺は50年近く体張ってお前らを食わせてきたんだよ、この野郎!」っていうテンパった俺もいるんですよ。
─身を粉にして全身全霊でプロレスをやってきた勲章と言ったら失礼でしょうかね。
天龍 いや、明日への一歩を踏み出す糧として「命を削ってまでやってきた俺がいるんだから」とか「自分の体を懸けてきた」っていう金看板しか今の俺には残っていませんよ。
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