エンタメ
Posted on 2025年10月31日 14:00

「クリスマスよりハロウィン」若者イベントの主役が交代した「参加型・出費・主役気分・テーマパーク」激変事情

2025年10月31日 14:00

 かつて日本の若者にとって最も特別なのは、クリスマスだった。恋人と過ごす夜、高級レストラン、プレゼント交換…そんな「ロマンチックな儀式」が定番だった。しかし昨今、その主役の座が10月末のハロウィンへと、ゆるやかに移っている。

 2024年の調査では、クリスマスの平均支出は約1万6300円と前年より減少し、66.7%の人が物価上昇の影響を感じている。一方、ハロウィンに参加予定の人の平均支出は約6500円で前年より増加。首都圏・東海・関西では16.1%が行事に参加予定と答え、20代男性では25.3%に達した。

 このように、クリスマスでは出費の減少やイベントの縮小傾向がみられる一方、ハロウィンでは参加と支出どちらも「下がらず拡大傾向」と言える状況だ。なぜ若者はハロウィンに熱を上げるのか。

 まず、ハロウィンは「参加型」へと進化した。衣装を選び、仮装して写真を撮り、SNSに投稿して反応をもらう。見るより演じる、贈るより表現するという若者の価値観と、親和性が高いのだ。高級ディナーやプレゼント交換が前提のクリスマスよりも、友人たちとコスプレで街を歩くハロウィンの方が出費を抑えられ、ハードルが低く感じる世代が増えている。

「誰でも主役になれる」点も大きい。恋人がいなくても楽しめるし、コスプレ仲間や友人と集まるだけで一体感を得られる。「モノではなく、体験にお金を使う」という価値観の転換が、ハロウィン人気を後押ししているのだ。

 その盛り上がりの裏では、社会的な課題も浮かび上がった。渋谷区は昨年も今年も「ハロウィン目的の来街は控えて」と呼びかけ、路上飲酒の禁止や交通規制などを強化。今年は池袋の「ハロウィンコスプレフェス」やテーマパークなど、主催者が管理するイベント会場での参加が主流になりつつある。若者イベントの主役交代をめぐり、様々な変化が起きているのだった。

(旅羽翼)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/10/28発売
    ■630円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク