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記事全文を読む→漫画家・弘兼憲史の男子厨房に入るべし!〈卵かけごはん〉味付けは醬油だけ!コンビーフ乗せで究極のTKG
日本が世界に誇る即席メシの代表が「卵かけごはん」です。近頃では、頭文字を取って「TKG」と略されます。もし「最後の晩餐に何を食べたいか?」と聞かれたら、私は間違いなく「卵かけご飯」と答えると思います。
具材は白米に卵、醬油といたってシンプル。だからこそ作り方のひと工夫が大切になるのです。
多くの方は茶碗にご飯をよそい、真ん中にくぼみを作って卵を落とし、醬油をかけて混ぜるのだと思います。が、「弘兼流・卵かけごはん」では、まず卵を別の容器に割り入れて均一に混ぜて、醬油を加えてからご飯にかけます。
理由は、ご飯の上で混ぜると、どうしても白身と黄身のムラができてしまうからです。さらに、卵をほぐす際、箸で黄身をつぶすと、つるんとしてうまく混ざりません。ですから、フォークを使って丁寧にかき混ぜています。このひと手間もポイントです。
卵の話で脳裏に浮かぶのが子どもの頃の苦い思い出です。昭和初期、当時は卵が貴重だった時代です。卵を食べる際は、1つの卵を「姉と2人で分けなさい」と母から言われていました。ところがよく混ざっていないと先に取った姉が、白身と一緒に半分以上を持っていってしまう(笑)。内心では「姉のほうが多いじゃないか」と思っても文句は言えず、悔しい思いをしたものです。
それ以来、均等になるようよく混ぜるクセがつきました。
普段はスーパーで売っている卵を使いますが、たまに贅沢をしたくなる時があります。
そんな時に使うのが、京都・美山町のブランド卵「うちゅうの夜明け」です。6個入りパックで1422円。1個237円という超高級卵です。我が家には「ふるさと納税」の返礼品で送られてくるのですが、これが本当に美味! 卵の本来の旨さが味わえます。
普通の卵は割った時に白身が広がり、真ん中に黄身がちょこんと乗る感じになりますが、この卵は白身がぷっくり2層に盛り上がり、その上に黄身が鎮座した感じになります。新鮮な卵の証です。食べ比べてみたら黄身の旨さがはっきりとわかります。美山町の自然の中でのびのびと育ったニワトリの力なのでしょう。
最後に「究極の卵かけごはん」を紹介しましょう。食肉専門店「千駄木腰塚」の「自家製コンビーフ」を使った卵かけご飯です。職人の手で丁寧にほぐされたコンビーフの価格は400グラム、3480円とかなり高価ですが、試す価値はあります。
熱々のご飯の上に厚さ1センチほどに切ったコンビーフをのせ、ほどよく脂が溶けた上に黄身だけ落とします。卵のコクに加え、コンビーフの塩味もたっぷり味わえて、まさに至福のひと口なのです。
「千駄木腰塚」のコンビーフは、ネット通販でも手に入れることができます。卵かけご飯好きの方にはぜひ一度、食べていただきたい。
「卵かけごはん」は、テクニックがいらず料理初心者でも簡単に作れ、しかも栄養価も高い。ぜひ試してください。
弘兼憲史(ひろかね・けんし)1947年、山口県生まれ。早稲田大学法学部卒。松下電器産業(現パナソニック)に勤務後、74年漫画家デビュー。以来『課長 島耕作』『黄昏流星群』などヒット作を次々生み出している。07年には紫綬褒章を受章。
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