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記事全文を読む→ホントーク〈古川英治×名越健郎〉(3)ロシアの属国にはなりたくない!
名越 僕はこの戦争を「プーチンのプーチンによるプーチンのための戦争」と書いたことがあります。プーチンが生きているかぎり、終わりは見えないのでしょうか。
古川 戦況は変わってきていますし、トランプ氏が大統領になって以降、外国からの支援の環境も変わりました。最近の世論調査だと、6割以上の人は交渉して戦争を終わらせるべきだと思っています。ただし、何でもいいから終わらせるのではなく、属国にはなりたくないし、取られていない領土は渡せない、と思っている人が大半だと思います。
名越 過去に何度も侵略されているので、安易な妥結をすると、もっとひどいことになることがわかっているんでしょうね。
古川 ゼレンスキー大統領が言っていることは、基本的に国民のコンセンサスです。軍の縮小、ロシア語の公用語化など、主権を侵す条件は絶対にのめないし、二度と侵略されないための安全の保障を求めています。
名越 北方領土のように、実効支配はやむなく認めるけれど、法的には、ウクライナ固有の領土だということですね。しかし、どこを落としどころにして戦争が終わるのか、まったくわからないですね。
古川 繰り返しますが、この戦争の終わり方は世界に影響します。今、トランプ大統領は、周りを自分に忠誠を誓うスタッフで固めて、富豪たちを取り込み、自分に反対する司法と報道機関を攻撃し、独裁へと向かっているように見えます。
名越 プーチン大統領がやってきたことと同じです。
古川 この戦争でプーチン大統領が勝って、強国が市民を殺して領土も侵せることになったら、それが世界のスタンダードになります。日本は切迫感がありませんけど、そうなったら中国もマネをするかもしれません。
名越 日本は欧州と同じ立場ですね。最後にこれを読んでいる読者に伝えたいことはありますか?
古川 侵略戦争の本質をよく見てほしいです。そして、自由とか独立とか人権とか、本質的な議論をしてほしいと思います。
ゲスト:古川英治(ふるかわ・えいじ)ジャーナリスト。1967年茨城県生まれ。93年、日本経済新聞社に入社。商品部、経済部、モスクワ特派員、国際部編集委員などを経て、21年に同社を退社、フリーランスに。同年12月からキーウ在住。オックスフォード大学大学院ロシア・東欧研究科修了。著書に「破壊戦 新冷戦時代の秘密工作」がある。
聞き手:名越健郎(なごし・けんろう)拓殖大学特任教授。1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社。モスクワ支局長、ワシントン支局長、外信部長などを経て退職。拓殖大学海外事情研究所教授を経て現職。ロシアに精通し、ロシア政治ウオッチャーとして活躍する。著書に「秘密資金の戦後政党史」(新潮選書)、「独裁者プーチン」(文春新書)など。
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