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Posted on 2026年07月14日 20:00

W杯サッカー準決勝「イングランド×アルゼンチン」で見るべきは「呪いをかけられた男」と「神の子」直接激突

2026年07月14日 20:00

 FIFA世界ランキング31位のノルウェーがベスト8まで勝ち上がったサッカーW杯北中米大会。ヴァイキング・ローもハーランドも見られなくなってつまらないとお嘆きの人がいるかもしれない。それでも準決勝のイングランド対アルゼンチン戦(日本時間7月16日午前4時)だけは、早起きして見てほしい。

 両者の対戦はFIFAファン投票20世紀ベストゴールの1位と2位に選ばれるなど、これまでW杯史に残る名シーンを生んできた。フォークランド紛争後の1986年メキシコ大会では、アルゼンチン代表マラドーナが、後半6分からのわず5分で「神の手ゴール」と「5人抜きゴール」を立て続けに決めた。この大会の得点王、イングランド代表のリネカーも1点を返したが、「神の手」が勝敗を分けた。

 ファン投票1位のマラドーナ「5人抜き」に続き、2位は1988年フランス大会のイングランド対アルゼンチン戦で、イングランドのマイケル・オーウェンがやった「2人抜き」ゴール。このゴールをアシストしたデビット・ベッカムは後半2分、アルゼンチン主将ディエゴ・シメオネの挑発に乗り、シメオネの足を蹴ってレッドカード一発退場となった。
 ベッカムは次の2002年・日韓W杯まで戦犯として、イギリス国内で激しいバッシングに遭った。準々決勝のノルウェー戦を観戦していたベッカムは、因縁のアルゼンチン戦にも姿を見せるのか…。

 日韓大会以来24年ぶりのイングランド対アルゼンチン戦の見どころは「呪いのケイン」と「神の子メッシ」の直接対決だ。
「神の子メッシ」についてはもはや改めて書くことはないが、対する「呪いのケイン」ことFWハリー・ケインは、21歳でA代表デビュー。デビュー戦のユーロ2016予選リトアニア戦では、ピッチに入ってわずか79秒で鮮烈なデビュー弾を決めるなど、イングランド代表の歴代最多得点者だ。
 2018年のW杯ロシア大会では得点王に輝き、リネカーのイングランド代表W杯最多得点(10得点)記録を抜いた。今W杯は準々決勝終了時点で14点と、最多得点記録を更新中である。

 かように個人成績は世界トップクラスなのに、所属チームはタイトルと無縁。英プレミアリーグのトッテナムから独バイエルン・ミュンヘンに完全移籍した2023-2024年シーズンにはバイエルンの公式戦16連勝がストップ、12年ぶりの無冠となった。
 昨シーズン、バイエルンがブンデスリーガで優勝するまで「ケインの呪い」と言われ続けた。

 なおもケインの「呪い」との戦いは続く。今大会Lグループ予選第2節では対戦国ガーナの呪術師に、決勝トーナメントラウンド32でも対戦国コンゴに「呪い」をかけられた。いったい、どういうことか。

ガーナの呪術師「水曜日の悪魔」が「得点妨害」の儀式を

 ガーナ戦では86分、味方ゴールがクロスバーに当たり、ケインの前にこぼれるという先制点のチャンスが訪れる。ところがケインのボレーシュートはクロスバー越え。イングランドはガーナに、まさかのスコアレスドローとなった。
 この試合後、ガーナの有名呪術師「水曜日の悪魔」ことナナ・クワク・ボンサム氏がメキシコの新聞記者に語ったのは、
「ケインがガーナ相手に得点できないようにする儀式を行った。あくまでケインに得点をさせせない儀式で、彼をケガさせるつもりはない」
 ナナ・クワク・ボンサムはケインの写真と「特別な粉」を使い、儀式をしたというが、ガーナ戦後に「親愛なるケインの呪いを解いた」と語っている。

 イングランドは決勝ラウンド32でも、コンゴの呪術師に「ブードゥーの呪い」をかけられたのではないかと、海外メディアで話題になる。イングランドは52年ぶりに出場したコンゴに先制を許すなど、厳しい展開に。75分にケインが同点弾、86分に勝ち越し弾を決め、自ら呪いを祓った形だ。

 準々決勝のノルウェー戦には、1970年代にスプーン曲げで日本でも「時の人」となった超能力者ユリ・ゲラーが登場。英「デーリースター」紙の取材に応じると、自らのパワーを駆使してMFベリンガムによる同点ゴールを引き寄せた、と語った。
 この同点ゴールはノルウェーGKニランのキックが上空に設置された監視カメラケーブルに当たるという不運で、軌道が変化。同点ゴールではなく機材に当たったドロップボールとして試合を再開すべきだと、ノルウェー代表は抗議した。

 カメラケーブルに当たった球をそのままエリオット・アンダーソンが奪い、パスを繋いだゴールはVR判定でも覆らなかった。いわば「疑惑のゴール」だ。この監視カメラケーブルへの接触は、ユリ・ゲラーが自らのマインドパワーで起こしたと主張している。

 呪いに勝ち、超能力を味方につけたイングランドと「神がかり」の逆転劇を演じてきたアルゼンチン。新たな呪いは登場するのか、そしてどんなドラマが生まれるのか。

(那須優子)

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