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記事全文を読む→【ステイヤーズSの大ヒント】寺山修司「名馬の詩」を噛みしめながら辿り着いた「4つの重大戦績を持つ馬」
12月6日に行われるGⅡ・ステイヤーズステークス(中山・芝3600メートル)は、JRA主催の数ある重賞競走の中でも、筆者の思い入れが強いレースのひとつである。
なにしろ距離は、JRAの平地競走で最も長い。日本における競走馬の馬産や育成が、日本ダービー(GI、東京・芝2400メートル)をはじめとする中距離戦線のゴールデンロードを主目標に繰り広げられる中、図らずも「ステイヤー」としての資質を開花させた馬に、深いシンパシーを感じるからだ。
次のくだりは、競馬をめぐる珠玉のエッセーを数多く遺した寺山修司が、「悲運の名馬」と言われたモンタサンに捧げた詩の一節である。
〈なみだを馬のたてがみに こころは遠い高原に 酔うたびに口にする言葉は いつも同じだった 少年の日から 私はいくたびこの言葉をつぶやいたことだろう なみだを馬のたてがみに こころは遠い高原に〉(寺山修司「馬敗れて草原あり」から引用)
仮に寺山が生きていれば、期せずして「現代競馬の裏街道」を歩むことになったステイヤーたちに、独特の言葉で熱いエールを送ったのではないか。
その寺山は「競馬が人生の比喩なのではない。人生が競馬の比喩なのだ」との警句も遺している。この警句の解釈はいささか難解だが、筆者自身は「競馬ファンは馬券に人生を重ねながら自分自身を買っているのだ」と受け止めている。
今年のステイヤーズSもまた、しかり。筆者はままならぬことの多い己の人生と、寺山が遺した名文句を心に刻みつつ、渾身の推理を膨らませてみたいと考えている。さしずめ重要視すべきは、以下のような戦績を持つステイヤー、ということになるだろうか。
●ステイヤーズSに次ぐ長距離レースであるGⅢ・ダイヤモンドS(東京・芝3400メートル)における過去の好走馬
●同様に、格下の万葉ステークス(オープン特別、京都ないしは中京・芝3000メートル)における過去の好走馬
●菊花賞(京都・芝3000メートル)や天皇賞・春(京都・芝3200メートル)などの長距離GI戦線で結果が出ず、失意の中で都落ちしてきた馬
●そしてステイヤーズSにおける過去の好走馬(好走実績のある出走馬のリピーター率はかなり高く、近走成績が振るわずとも大駆けの可能性を秘める)
過去10年でいえば、このスイテヤーズSでごぼう抜きの3連勝という快挙を成し遂げたアルバートは、名伯楽として知られる堀宣行調教師(美浦)が手塩にかけて育てたステイヤーだった。残念ながら長距離GIには今一歩、手が届かなかったが、類まれなる長距離適性を備えた「名馬」であったと、筆者は確信している。
(日高次郎/競馬アナリスト)
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