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記事全文を読む→ホントーク〈池上彰×パトリック・ハーラン〉(2)時代を先取りしたSF小説の魅力!
パックン 本書では、池上さんが影響を受けたり、若いうちに読んでおきたいものや、視野を広げ、思索を深めるためなど、いろいろな書籍が紹介されています。世界情勢、特にトランプ政権を理解するのにも役立ちます。スタニスワフ・レムの「ソラリス」や中国の劉慈欣の「三体」など、僕が読んだことがあるSF小説も取り上げられていますが、SF小説との出会いを教えてください。
池上 中学生の時ですね。早川書房の「S-Fマガジン」を毎月買って、アーサー・C・クラークやフレドリック・ブラウンなど、いろいろな作家の作品を夢中で読みました。科学的知識が前提に書かれていて「英米の作家は何てすごいんだろう」と思いました。
パックン SFの魅力は、時代を先取りしていることも描かれている点ですからね。
池上 はい。現在、多くの企業がSF作家に50年後の私たちの暮らしを執筆してもらい、それを経営に生かそうというプロジェクトを進めています。「未来に備えて、うちの企業はどんな商品を提供したらいいだろうか」など、未来を起点にして現在を考えるんです。
パックン とてもいい取り組みですね。
池上 パックンはSF小説家で誰が好きですか?
パックン 特にアイザック・アシモフです。彼はAIの未来を予見して、危険だと書いています。
池上 人間に危害を加えない、命令に従う、自己を守るという「ロボット工学三原則」を提唱しましたね。
パックン そうです。アシモフに限らず、SFではロボットやAIを脅威として取り上げるものが多いです。
池上 日本の場合は、鉄腕アトムやドラえもんのように“人間にとっての友達”という刷り込みがあるから敵にはならないですよね。例外は、横山光輝さんのマンガ「鉄人28号」(光文社)。小型のリモコンで巨大ロボットの鉄人28号を操縦するのですが、悪人が操縦すると、鉄人も悪いことをする。リモコンを誰が使うかによって敵にも味方にもなるという、まさに、今のAIにつながる発想です。
ゲスト:池上彰(いけがみ・あきら)ジャーナリスト。1950年長野県生まれ。慶應義塾大学卒業後、1973年にNHK入局。94年より11年間、「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。05年にNHKを退社、フリージャーナリストとして多方面で活躍。現在は名城大学教授、東京科学大学特命教授、立教大学客員教授、愛知学院大学特命教授、角川武蔵野ミュージアム館長を務める。
聞き手:パトリック・ハーラン 1970年、アメリカ・コロラド州生まれ。93年、ハーバード大学を卒業後来日。97年、吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。NHK「英語でしゃべらナイト」「爆笑オンエアバトル」で一躍人気者に。「報道1930」(BS-TBS)でコメンテーターを務めるなど、報道番組にも多数出演。12年から東京科学大学非常勤講師に就任。
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