芸能
Posted on 2026年02月07日 10:00

錦鯉の「こ〜んに〜ちわ〜!!バカちゃん」〈芸人をやめようと思ったこと〉

2026年02月07日 10:00

長谷川雅紀 僕の故郷の北海道は札幌の皆さ〜ん、こ〜んに〜ちわ〜!!

渡辺隆 うるせーな!! 札幌まで届きそうだぞ。

長谷川 22年スタートの「錦鯉が行く! のりのり散歩」(北海道テレビ)の収録で月1回、札幌に帰って1〜2泊するんだけど、その時に母親が営む居酒屋に顔を出したり、同級生やお世話になった芸人の兄さんとかに会ったりしてます。

渡辺 雅紀さんにも郷土愛ってあるんだね。

長谷川 昔はそういうのを感じることはなかったの。けど、札幌を離れて20年、30年と経って、いい街だなと思うようになったね。道路が広いこととか。

渡辺 上京して売れなかった時代、雅紀さんは札幌のお母さんによく無心してたよね。

長谷川 5000円とか1万円とか。

渡辺 当時、50近い息子が70代の母親に「カネをくれ」って、ひでー話だよ。

長谷川 母親どころか後輩芸人からも借金してましたね。後輩のほうが稼いでたからね。

渡辺 プライドとか何も考えないで、借りに行けるところが雅紀さんらしいね。

長谷川 例えば歯がなくなったら、普通の人なら入れ歯を考えるよね。僕のように、そのままにしてるのって変ですよね。けど、売れない頃は後先考えられなくなって。札幌にいた頃、一緒に住んでた弟のパソコンをカネに替えようと質屋に持ってったこともあった。

渡辺 すぐにバレただろ。

長谷川 ムチャクチャ怒られた。結局、母親に事情を話しておカネを借りて、質屋から戻したの。自分でもなんであんなことしたんだろうって思うけど、当時は頭が真っ白だったの。

渡辺 けっこうヤバイ人生だったね。

長谷川 そんな人間が、借金を返したうえ、母親に仕送りできるようになるなんて、夢にも思わなかった。

渡辺 ホント、奇跡だね。

長谷川 M-1優勝で人生が変わりました。そうそう、そのM-1優勝の瞬間、札幌のテレビ局が母親を取材してたんだけど、カメラに向かっての第一声が「隆君、ありがとう」って。……「息子よ、頑張ったね」じゃないの?

渡辺 いやいや、雅紀さんのそばにいる大変さは、お母さんとオレにしかわからないからね。シンパシーを感じたんだと思うよ。雅紀さんは第三者から見ると面白いけど、かかわると大変だからね。

長谷川 ホント、母親には迷惑かけました。ただ、僕が芸人をやめようと思った時にとどまったのも母の力があったのかもしれない。

渡辺 雅紀さんはこれまで芸人をやめようと思ったことが何度もあったよね。

長谷川 オーディションに落ち続けたり、前のコンビを解散した時、「ああ、これがいい区切りなのかな」って思ったりした。あと、30歳とか35歳になった時も「やめようかな」って頭をよぎったの。

渡辺 節目の年齢だな。

長谷川 で、40歳になった11年、「帰省なう」(北海道テレビ)というドキュメンタリー番組からオファーがあって、「これがやめるきっかけになるかな」と考えたわけ。

渡辺 その当時は、上京して約10年、牛丼店などでバイトしていた頃だ。

長谷川 その番組で初めて帰省するシーンを撮ったんだけど、母親にネタを見せても全然ウケなくて、ギャグにダメ出しされる始末。僕の中に「これで最後」というのがあったんだけど、なぜかそん時に「もう少しやらせて」みたいな言葉が出てきたの。

渡辺 あまりにも情けなくて、やめようという気持ちも吹っ飛んだのかな。

長谷川 「母さんが居酒屋のお客さんから『毎週、息子をテレビで見てるよ』って言われるように頑張るから、もう少しだけ芸人を続けさせてほしい」って懇願したら、母親も「夢を追いかけることは大事なことだよ」って言ってくれて。

渡辺 その時、やめとけばよかったんじゃないの。

長谷川 それじゃ隆とのコンビも幻じゃん。

渡辺 これきっかけで再起の気持ちが強まったんだ。

長谷川 ただ、このドキュメント、僕はお涙頂戴みたいにしたくなかったの。だから、泣くのだけはやめようって心の中で決めてた。けど、新千歳空港へ向かう列車に乗り込む際、母が手作りのおにぎりを渡してくれて、それを列車の中で食べたら、いろんな思いが交差して、ひと口食べるごとに涙が止まらなくなって。

渡辺 結局、泣いたんだ。

長谷川 僕が大好きな納豆おにぎりで、糸を引いてたの。で、そのシーンを見た人が「泣きそうだったけど、糸引いてて腐ってんじゃないかと思ったら、涙が引っ込んだ」だって。

渡辺 お母さんに腐ったおにぎりを与えられたから雅紀さんが号泣しているって、勘違いした視聴者もいたってことね。

長谷川 スタッフは一応、テロップで「このおにぎりは納豆です」って入れようとしたらしいんだけど。

渡辺 「これは腐ってません」って意味のテロップね。

長谷川 そうそう。けど、それも違うかなっていうか。で、その1年後に隆に誘われてコンビを結成するという流れですね。

渡辺 錦鯉を組んでからは、やめようと思ったことはまったくないよね。

長谷川 結成直後に隆が飲みながら、「これでもうちょい芸人を続けられるな」とボソッと言ったのを覚えてます。

渡辺 めでたしめでたし。

錦鯉(にしきごい)2012年結成。2021年、M-1グランプリで史上最年長優勝を果たす。長谷川雅紀(はせがわまさのり=写真左)1971年7月30日、北海道・札幌市出身。ボケ。渡辺隆(わたなべたかし=写真右)1978年4月15日、東京・江戸川区出身。ツッコミ。企業間取引のデジタル化を進めて業務効率化やコスト削減の実現を目指す「(株)インフォマート」提供の「BtoBプラットフォーム」の北海道地域で流れるCMに出演中。「建設業界や飲食業界、そして経理業務で実際に起こり得る混乱をコミカルに再現。デジタル化のサポートをわかりやすくお伝えします」(渡辺)「北海道の企業を応援してます」(長谷川)

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