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記事全文を読む→ポケモンカード「史上最高25億円落札」平成レトロブームを冷ややかな目で見る「就職氷河期世代」の静かな嘆き
アメリカの人気インフルエンサーで、WWEに所属するプロレスラー、ローガン・ポールが所有していたポケモンカードが、米大手オークション会社Goldin Auctionsで約1649万ドル(約25億円)という破格の値で落札された。トレーディングカード史上最高額の更新と伝えられ、世界中のコレクターが騒然となった。
この一件は近年、盛り上がる平成レトロブームを象徴する出来事といえる。ガラケーやプリクラ、ルーズソックスといった当時の流行が、若者たちの間で「エモい」と再評価され、企業は復刻商品で応じている。平成は単なる思い出ではなく、価値を生むコンテンツへと姿を変えつつある。
だが40代以上の男性にとっての平成は、また別の風景と重なる。特に1980年前後生まれの就職氷河期世代にとって、平成は決して華やかな思い出だけではない。都内在住の男性(45)が振り返る。
「新卒の頃は本当に求人が少なかった。正社員は狭き門で、周りも非正規ばかり。なんとか働き続けても、給料はなかなか上がらない。家庭を持つと安定を手放すのが怖くて、転職に踏み切れなかった。唯一の救いは、まだ価格が今ほど高騰する前、20代のうちに思い切ってマンションを買えたこと。あのタイミングを逃していたら、今の相場ではとても手が出なかった。平成の文化は確かに楽しかった。でも住宅ローンを抱えながらの生活はずっと余裕がなくて、家計は常にギリギリ。あの頃に戻りたいかと聞かれたら…正直、戻りたくはないですね」
神奈川県在住の女性(44)も言う。
「出産で退職したら、正社員に戻る道はほぼ閉ざされていました。パートの仕事はあっても、キャリアは積み直せない。平成がキラキラと語られることには、複雑な気持ちになります」
若者にとって平成は「新鮮なカルチャー」として消費され、上の世代は昭和を懐かしむ。実際に平成は色鮮やかな文化を生み出す時代だった。だが同時に、多くの人にとっては賃金が停滞し、将来への不安を抱え続けた時代でもある。
そのはざまにいる氷河期世代は収入が思うように伸びないまま、教育費や住宅ローンといった現実的な負担を抱えている。「景気回復」を実感できないまま、平成を懐かしむ余裕すらない…そんな日々を生きている人は少なくないのだ。
(カワノアユミ)
アサ芸チョイス
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