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記事全文を読む→気になる著者に直撃!〈石原大史〉警察の解釈次第で事件を捏造!?この冤罪事件は他人事ではない
「冤罪の深層 追跡・大川原化工機事件」
幻冬者/2090円
20年、横浜市の機械メーカーが生物兵器の製造に転用可能な製品を輸出した疑いで代表取締役ら3人が逮捕されたが、のちに冤罪だったことが明らかになる。いわゆる「大川原化工機事件」だ。本書はNHKチーフディレクターの石原大史氏が、独自取材の全貌を克明に記したノンフィクションである。
前代未聞の事件に迫ったNHKスペシャル「“冤罪”の深層」シリーズは「第24回石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞」など各賞を席捲した。同番組を担当した石原氏は取材の経緯を次のように語る。
「22年の夏に取材を開始しました。冤罪事件の中には真相解明までに何十年もかかるケースも多くありますが、この事件は1年ほどで冤罪と判明していました。関係者も健在で資料も揃っている。『冤罪が人の人生にどれほど深い傷を残すのか』を生々しく描けると思ったことが出発点でした」
取材を進める中で想定外の事実が次々と浮かび上がる。その1つが大川原社に届いた警察関係者によるものとみられる内部告発の手紙だ。
「警察は当初、不十分な点はあったが意図的な捜査ではない、との姿勢でした。しかし告発文を読む限り、単なるミスではなく、ある目的を持って作られた事件ではないかという疑念を強く抱くようになりました。事件そのものが警察による『でっちあげ』の可能性があるということです」
これが事実だとすれば、にわかには信じ難い。
「罪に問うには明確な法律が前提になります。しかし、不正輸出のような経済事件では、形式的な基準で白か黒か決まりかねない。解釈次第で事件を作れる恐れもあります。これでは罪刑法定主義に則のっとっているとは言えません。しかも、法律の曖あい昧まいさを『チャンスだ』ととらえ、自身の出世や組織の実績作りなど恣意的な目的に使おうとした捜査幹部がいたことを知った時は衝撃を受けました」
本書では警察内部を含む多くの取材協力者の存在も描かれている。
「彼らは警察の怖さを誰よりも知る人たちですから、取材場所や座る位置まで気を配り、接触しました。中には事前に私の経歴まで調べていた人物もいて驚きました。リスクを背負って告発に至った彼らを守ることは当然ですが、私たち自身の安全も注意しなければなりません。取材の佳境の頃は、自宅前に見知らぬスーツ姿の男が立っていたこともありました」
今回は複数の偶然が重なって不正が明るみに出たものの、発覚しないまま警察のお手柄として処理された可能性もあった。冤罪事件を防ぐ術はあるのか。
「残念ながら簡単ではありません。この事件は一見すると特殊で、自分たちの生活とは無関係に見えるかもしれません。しかし、法律の運用が曖昧なまま、ある人を『容疑者だ』と決めつけてしまえば、逮捕され、長期間拘束される事件が現実に起きたのです。決して他人事ではありません。どんな制度も人間が運用する以上、誤りは起きます。だからこそ『おかしい』と声を上げられる社会が必要です。それこそが健全な民主主義社会の条件だと思います」
〈原悟平〉
石原大史(いしはら・ひろし)NHKチーフディレクター。03年NHK入局、現在、コンテンツ制作局「ETV特集班」所属。NHKスペシャル「“冤罪”の深層~警視庁公安部で何が~」で第74回文化庁芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」で第66回文化庁芸術祭大賞など多くの賞を受賞。
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