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記事全文を読む→気になる著者に直撃!〈小川洋子〉読書は本と自分と1対1の対話。自分と向き合う贅沢な時間です
「続 遠慮深いうたた寝」
河出書房新社/1793円
20年に日本人2人目となる「ブッカー国際賞」にノミネートされるなど、国際的にも評価が高い芥川賞作家の小川洋子氏。本書は神戸新聞の連載話を軸に懐かしい思い出や日常の出来事など、極上のエッセイを集めた書籍の第2弾である。
小川氏はエッセイを書く楽しさをこう語る。
「小説を書き始めると、机の前に座っている時間が1日の大半を占める単調な生活です。でも、そんな中にもまったく予想もしない偶然や心に突き刺さる出会いがあります。このエッセイは、そういう日常の些細な出来事を見逃さず、大事にして書きとどめた作品です」
子供の頃の思い出からミュージカル「レ・ミゼラブル」、泉鏡花賞の授賞式、フィギュアスケートまで、本書ではさまざまなテーマが綴られている。
「フィギュアスケートが単なるスポーツではなく“踊る芸術”だと初めて教えてくれたのは、髙橋大輔選手でした。当然ですが、競技中に本人はしゃべることはありません。氷上を滑り、音楽に合わせて難解なジャンプを決めるなど、さまざまな技を披露し、人々を感動させることは、作家が何万字費やして書いたとしても辿り着けません。そんな境地に彼らがいることが、うらやましいですし、尊敬しています」
一方で、文字に対するこだわりもうかがわせる。
「今の時代、スマホを開けば無数の人がその向こうにいて、常につながっています。もちろん、便利ですし、必要な場合もあります。でも、本を読むということは、本と自分との1対1。時には心静かに自分と向き合う、そんな贅沢な時間があってもいいんじゃないかな、と思います」
さらに小川氏は本の魅力について、こう力説する。
「15年間、TOKYO FMのラジオ番組でパーソナリティを務めていました。毎週、1冊の書籍を紹介していたのですが、現場スタッフの人たちと同じものを読んだ、というだけで、たとえ感想が真逆であっても何か共感できるところがあるんです。同じ書籍を読んでいるんだ、と思うだけでも、結びつきが強固になる。書籍には、そういった役割もあると思います」
デジタル化が進み、誰もが思い描く物語を世に発信することも可能だが、やはり、名著の書き手には、素人では決して到達できない重みがある。
「先のラジオ番組で反響が大きかったのが、教科書に載っていた森鷗外や志賀直哉、中島敦の著書を取り上げた時です。大抵、若い頃は、よくわからないことも多いと思いますけど、大人になって読み返してみると、思いがけず、深い感動を覚えたという経験があると思います。書籍の中身自体は1文字も変わっていないのに、読む側の年齢によって、違うとらえ方ができる優れた文章は、決して素人にはマネすることのできないものだと思います」
本書では「アンネの日記」をはじめとして「私が愛する10冊」を紹介しているが、本誌読者にオススメの書籍については、こう話す。
「今でいう不登校の少年が冒険に出る、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』(岩波書店)は、若い頃の自分のみずみずしい感性を蘇らせてくれる作品です。中高年の人にぜひ、読んでいただきたいです」
〈春燈社 小西眞由美〉
小川洋子(おがわ・ようこ)62年、岡山市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で芥川賞、04年「博士の愛した数式」で読売文学賞、本屋大賞、06年「ミーナの行進」で谷崎潤一郎賞を受賞。07年フランス芸術文化勲章シュバリ賞を受賞。21年、菊池寛賞、紫綬褒章を受章。
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