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記事全文を読む→【世界の「最凶独裁者」列伝】ローマ帝国皇帝カリグラが「28歳で親衛隊に暗殺」されるまでの「無実の罪人を野獣の餌に」
即位した瞬間、ローマ市民から「我らの子」「我らの星」と熱狂的に迎えられた、若き皇帝がいた。彼の名はガイウス・ユリウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクス。ローマ帝国の第三代皇帝、カリグラ(通称)である。
24歳で即位したカリグラは民会選挙を復活させ、売上税を廃止。政治犯を恩赦するなど、その言動には宮廷だけでなく、国民の期待が集まっていた。
ところが大病を患ったカリグラは「史上最も残忍な狂気」を平然と実行する最凶独裁者へと変貌を遂げることになる。
自らを神と称して崇拝を強要したカリグラは、自分の意にそわない臣下を次々と処刑。莫大な財源を浪費しては淫欲、放蕩、略奪、残虐の限りを尽くした。
カリグラはただ殺すのではなく、自身が悦に入ることができる惨殺方法を常に考えていた。見世物用に飼育している野獣の前に無実を訴える罪人を投げ出して野獣の餌にし、それを罪人の両親が見ることを強要する。あるいは体に焼き印をつけて野獣と一緒にオリの中に入れ、のこぎりで体を真っ二つにする。それはまさしく常軌を逸したものだった。
「我らの星」と期待されたカリグラはなぜ、これほどまでに変貌したのか。現存する史料には「性的倒錯と残忍性に溺れた怪物」として描かれているが、彼が本当に先天的な狂人だったのか、あるいは極度のストレスや周囲の陰謀がそうさせたのかは、今も歴史の闇の中にある。
ハードコア映画は過激すぎて公開禁止に…そして今年1月に「復活」
わずか4年という短い治世の果てに、28歳で親衛隊の手によって暗殺されたカリグラ。彼が侮辱し続けた者たちの刃に倒れるという、あまりに皮肉な最期だった。
そんなカリグラを描いたハードコア映画「カリギュラ」(イタリア・アメリカ合作)がアメリカで上映され、物議を醸したのは1980年だった。同作は当時、「ペントハウス」誌の社長だったボブ・グッチョーネが46億円の巨費を投じて製作したものだが、過激すぎる内容から一部地域では公開禁止の騒動になった。
それから45年あまりが経過した今年1月、「カリギュラ 究極版」としてスクリーンに蘇った。栄光の絶頂から奈落の底へ。カリグラという鏡は、絶対的権力が一人の人間をどこまで変貌させうるのかを、2000年経った今もなお、禍々しく照らし出している。
(山川敦司)
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