事件
Posted on 2026年08月12日 21:30

生きたトカゲ200匹を「靴下22足」に詰めて日本に密輸「1匹750円が10万円に化ける」爬虫類転売のウハウハな闇

2026年08月12日 21:30

 靴下の中に大量のトカゲを詰め込み、日本へ持ち込もうとしたメキシコ国籍の男があえなく捕まった。
 警視庁生活環境課が8月12日までに関税法違反の疑いで逮捕したのは、23歳の男。8月8日、韓国から到着した羽田空港で、輸入許可を得ていないアオキノボリアリゲータートカゲ9匹を、税関に申告せず持ち込もうとした疑いが持たれている。

 スーツケースを調べた税関職員が見つけたのは9匹のほかに、なんと22足の靴下に分けて押し込まれた計200匹のトカゲで、1匹は死んでいた。
 実は事前に「爬虫類の展示即売会に合わせてトカゲを密輸しようとしているメキシコ人がいる」という匿名の情報が警視庁に寄せられ、税関へ連絡して警戒を強めていた。
 200匹のうち、現時点で種が特定されたアオキノボリアリゲータートカゲは、ワシントン条約の附属書Ⅱに掲載される希少種。メキシコの高山地帯に生息するもので、男は「1匹560円から750円くらいで仕入れた」と容疑を認めている。

 なぜこれほど大量のトカゲを運ぼうとしたのか。アングラ犯罪に詳しいジャーナリストが語る。
「トカゲの密輸は、非常に儲かるんです。アオキノボリアリゲータートカゲは、青緑色の美しい体色から愛好家に人気があり、日本では1匹約10万円で取り引きされる。750円で仕入れたとすれば、売値は130倍以上。今回、密輸容疑の対象となった9匹だけでも、売値は計90万円ほどになりますね」

途中で何匹か死んでも莫大な利益が残る

 日本は生きた爬虫類の輸入額で世界有数の市場。希少性、体色、模様によっては、さらに高値がつく。
「爬虫類は小さくても商品単価が高く、犬や大型哺乳類のような大掛かりな輸送設備も必要としません。正規輸入なら許可申請や専門輸送、個体の由来を示す手続きに費用がかかりますが、密輸ならそれを丸ごと省ける。途中で何匹か死んでも莫大な利益が残るという、極めて悪質な計算です」(前出・ジャーナリスト)

 そして靴下は、海外の爬虫類密輸で繰り返し使われてきた道具だという。
「小型のトカゲを布で包めば、動きや物音を抑えられて衣類に紛れ込ませやすい上、硬いケースやケージと違って、スーツケースの外見が膨らみにくい。今回は事前情報があったからこそ、200匹すべてが見つかったのでしょうが…」(前出・ジャーナリスト)
 爬虫類密輸の闇は深いのだった。

(川瀬大輔)
1977年生まれ。国内外のビジネス、スポーツ、政治、社会問題を取材するフリー記者。

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