社会
Posted on 2026年08月23日 10:30

熊本地震で2度被災した文化財「歴史的古民家」が「修復不能」で消えていく現地住民の「深い嘆き」

2026年08月23日 10:30

 熊本県を襲った今回の大地震で、地域に残されてきた歴史的な民家が相次いで姿を消す可能性が高まっている。
 熊本では2016年の地震でも多くの古い住宅が被災した。その中には文化財や歴史的建築物として価値を認められ、自治体などの支援を受けて保存修理された民家もある。壊れたから取り壊すのではなく、「次の世代に残す」という選択がされた建物だ。

 しかし今回の地震は、その判断を改めて難しいものにしている。八代市に親戚の家があるという市内の男性は、肩を落としてこう話す。
「親戚の家は、2016年の熊本地震で一部が壊れて、その時は市から補助を受けて修理しました。ところが今回の地震で、ほぼ全壊してしまったんです。
しかも壊れたのは前回直した部分ではなく、昔から残っていた基礎的な部分でした。前回修理したところは比較的無事だったんですが、古い部分が大きく壊れてしまいました。ここまで壊れると、安全面を考えても、結局は解体するしかないのではないか、という話になっています」

「昔の熊本」を知る手がかりそのものがなくなる

「全壊」と判定された住宅は、解体という現実的な選択肢が近づいてくる。それでも古い柱や梁、建具などを残したり、建物の構造や被災状況を記録したりすることはできる。
 2016年の地震から10年。前回は「壊れたけれど残そう」とした建物が、今回の地震で「壊れたからなくす」ことになるとすれば、そこには何が足りなかったのか。

 人命と安全が最優先なのは言うまでもない。それでも熊本の町並みや暮らしの記憶を伝えてきた貴重な民家までひとつずつ失われれば、「昔の熊本」を知る手がかりそのものがなくなってしまう。
 今回の地震は復旧だけでなく、災害に弱い歴史的な民家をどう次世代へ引き継ぐのか、という課題を突きつけている。

(カワノアユミ)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    政治
    2026年09月30日 20:00

    「再結集した公明としての新しい出発になる」記者会見で党勢拡大への意欲を示したのは、公明党の西田実仁幹事長だった。中道改革連合の分裂に伴い、離党した公明党出身の衆院議員28人が間髪を入れずに、元の所属先へと復党した。これで衆参両院合わせて49...

    記事全文を読む→
    女子アナ
    2026年10月04日 11:15

    宮根誠司アナが司会の「情報ライブミヤネ屋」(日本テレビ系)が10月2日に放送開始から約20年で最終回を迎えた。読売テレビ制作の関西ローカル放送として、2006年7月31日にスタート。2008年3月31日から全国ネット放送を開始すると、一時期...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    政治
    2026年10月05日 11:30

    アメリカ・トランプ大統領との首脳会談の場を利用し、高市早苗首相への的外れな口撃に終始したのは、中国の習近平国家主席だ。日本のメディアは米中双方が「同盟」という言葉をどう使ったかなどと、表層の言葉尻を捉えて大騒ぎしているが、完全に本質を見誤っ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/9/29発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク