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記事全文を読む→ノコノコと中国に出向いて「ガキの使い」に成り下がった岩屋毅元外相に「戦略の欠片もなし」
中国・北京の空港に降り立った際、
「厳しい時であればこそ、対話を通じて改善の道を探っていくことが大事」
との意気込みを見せたのは、自民党の岩屋毅前外相だ。日本国際貿易促進協会の会長という肩書で、約50人の企業幹部を引き連れて中国を訪問した。
「経済交流の発展が第一」と述べ、外相ではなく中国共産党中央政治局委員・中央外事活動委員会弁公室主任という長ったらしい肩書で会談に応じた王毅氏に対し、
「現在の日中関係の局面は憂慮すべきものだ」
と、しれっと語ったという。
だが、首をかしげざるをえないのは、そのハッキリしない物言いだ。そもそも憂慮すべき事態を引き起こしたのは一体どちらなのか。ラ・サール高校、早稲田大を卒業し、当選11回のベテラン政治家で、外相、防衛相まで務めた岩屋氏が知らないはずがない。
尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域にほぼ毎日のように出現し、わが国領海への侵入を繰り返す中国海警局の船舶、排他的経済水域(EEZ)へのブイ設置、不当な邦人拘束に至るまで、火種を撒き散らしてきたのは中国であって、日本ではない。
気に入らないことがあれば観光客の渡航を絞り、レアアース(希土類)などの輸出を制限して、力でねじ伏せにかかる。そんな分かりやすいワンパターンの経済的威圧を繰り返してきた相手に対し、過去の教訓を何ひとつ学ばず、のこのこと北京詣でに出向いたところで、何が解決するというのか。
北京で繰り広げられた光景はあまりに滑稽であり、同時に極めて深刻だ。王毅氏は茂木敏充外相とは立ち話すら拒絶する頑なな態度を貫いてきた。にもかかわらず、前外相の岩屋氏にはあっさりと1時間もの時間を割いた。なぜ現職を冷遇する相手が、前外相には破格の厚遇を用意したのか。千両役者を気取る王毅氏の見え透いた芝居に付き合わされ、都合のいい宣伝材料として利用されただけなのに……。
帰国後すぐに海上保安庁の船で尖閣周辺を視察したらどうか
防衛相を経験し、安全保障の要諦を知るはずの岩屋氏は、いったい何をしに行ったのか。台湾有事や存立危機事態をめぐる高市早苗首相の発言に対し、中国側の理不尽な反発を前に「日本の正当な立場であり、撤回などありえない」と毅然と跳ね返したのか。
同じく親中派で、日本国際貿易促進協会の会長だった河野洋平元外相の遺志を継ぐのは勝手だが、日本政府の筋を通すこともなく相手の言い分を神妙に拝聴してきただけなら、ただの「ガキの使い」とそしられても弁解の余地はない。
それとも岩屋氏は、高市発言を撤回すべきだとでも思っているのか。肝心な安保や国益を曖昧にぼかし、相手のプロパガンダに花を添える握手写真のために海を渡ったのか。自民党内で相手にされなくなった焦りから北京で目立とうとしたのなら、そこには国家戦略の欠片もない。
「対話」という甘い美名に酔いしれて現場の現実が見えていないのなら、帰国後すぐに石垣島を訪れ、海上保安庁の船に乗って尖閣周辺を視察したらどうか。すぐに酔いは冷めるはずだ。
(岡田哲司/政治ジャーナリスト)
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