政治
Posted on 2026年09月10日 11:30

アメリカ「中国はウチのAI技術をパクるな」⇒中国報道官「自立の成果だ」反論⇒ChatGPTに一刀両断される「意図的な論点すり替え。正当化するな」

2026年09月10日 11:30

「ウチのAI(人工知能)は絶対にパクっていない」
 中国外務省の毛寧報道官は9月9日の記者会見で、アメリカ側からの「中国AI企業はアメリカの技術を模倣している」という批判に対し「事実無根の中傷だ」と反発した。

 これは中国国営中央テレビ(CCTV)の海外放送を手掛ける「中国環球電視網(CGTN)が世界に向けて発信したニュースだが、当のAIである「ChatGPT」に報道のロジックを分析させてみると、中国側の「論点すり替え」のカラクリが見事に浮き彫りになった。 

 ChatGPTが真っ先に指摘したのは、中国側における「事実と結論の意図的な混同」だ。毛寧報道官の主張はこうである。
「中国のAIの発展は高水準の科学技術の自立・自強を進めてきた成果であると同時に、中国側が一貫して『共商・共建・共有』と開放・協力という理念を堅持してきたことによるものでもある」

 確かに「DeepSeek」など中国発のAIモデルが世界トップクラスの性能を示しているのは事実である。しかしChatGPTに言わせれば「中国のAIが優秀であること」と「アメリカの技術をパクっていないこと」は論理的に全く別の話だ。事実に基づく強みと、都合よく飛躍させた結論を結びつけ、正当化しようとする思惑が透けて見えるというのである。

 さらに呆れるのは、都合の悪い指摘への毛寧報道官のスルーっぷりだ。アメリカから模倣を疑われた以上、「不正な技術利用はしていない」という客観的な証拠を提示して反証すべきだが、そこにはいっさい答えず、「中国のAI発展は自立の成果だ」「米中は協力すべきだ」と話を完全にずらしている。

「機密情報や非公開データを不正に取得したか否か」に尽きる

 そもそもAI開発の性質上、「ゼロから完全に独自で作る」こと自体が極めて困難であることは常識だ。問題の本質は「機密情報や非公開データを不正に取得したか否か」に尽きる。
 もし中国が本気で「開放的な発展」を掲げるなら、学習データの出所や開発過程を国際的に検証可能な形でフルオープンにすべきだと、ChatGPTはバッサリ斬り捨てている。

 その上でChatGPTは、この記事自体がニュースの皮を被った「対外向けプロパガンダ」だと警告。「中国AIは実際に強い」ので「だから開発プロセスもクリーンだ」という強引な結論をシームレスに接続している点を指している。

「中国だから悪、アメリカだから正義」といった感情論ではなく、検証可能な証拠を出せるかどうかが全てだ。国家レベルのプロパガンダの欺瞞を、ほかならぬAIに見透かされていることに、報道官はどう反論するのだろうか。

(大嶋和人/政治ジャーナリスト)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年09月04日 07:00

    地上からは想像もつかない深海で、半世紀前に投棄された「核のゴミ」が静かに朽ち果てている――。米メディア「The Week」電子版が、そんな背筋が寒くなるようなニュースを報じた。フランス沿岸から約1000キロ離れた北東大西洋海域の水深約470...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    政治
    2026年09月04日 07:15

    中国人民解放軍が公開した一本の「反戦アニメ」に、日本から「ジブリの丸パクリではないか」との批判が集中している。人民解放軍の英語版公式Xは「中国は日本当局に軍国主義との決別を促す」との投稿に2分5秒の短編アニメ「平和の仮面」を添付した。画面に...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年09月05日 14:15

    東京都港区で8月に行われた「麻布十番納涼まつり」で、屋台の「冷やし蟹ラーメン」を食べた78人が下痢や嘔吐などの症状を訴え、3人が入院した問題で、新たな衝撃事実が判明した。東京都と港区は発症者31人と従業員2人の便からサルモネラ属菌が検出され...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/9/1発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク