事件
Posted on 2012年04月05日 10:56

ナベツネVS橋下徹「独裁者バトル」が見苦しすぎる(3) 橋下氏の職員への横暴が激化

2012年04月05日 10:56

 読売新聞大阪社会部OBでジャーナリストの大谷昭宏氏はこう話す。
「消費税などで新聞ごとに特徴ある論説を展開し、独自のカラーを出すのはいいことです。しかし、今回の巨人を巡る読売の報道は紙面の私物化という批判は避けられないでしょう。
 ナベツネさんは主筆ではあるが、紙面を我が物にしていいわけがない。あの人にしてみれば、読売も巨人軍も『永遠に私物です』となってしまっている」
 渡辺氏の威光が届くのは、何も新聞、政界、球界だけではない。
 先頃、最終回を迎えたドラマ「運命の人」(TBS系)でも、渡辺氏は物言いをつけた。大森南朋(40)が演じた山部一雄記者は、渡辺氏がモデルであった。その山部記者が大物政治家にペコペコしながら料亭でごちそうになるシーンは事実無根だと激怒したのだ。
 放送記者が話す。
「その後、最終回まで山部記者が取材するシーンは一度もありませんでした。これも、渡辺氏の怒りの寄稿が影響しているのではと言われています」
 さらに、渡辺氏の権勢は放送界を通じて芸能界にまで波及しているとは、恐るべしである。
 一方の橋下氏も負けてはいない。市職員の労働組合との対立では、独断専横を激化させている。
 2月に行った職員の組合活動や政治活動を調査するアンケートは、大きな批判を招き、結果的には開封せずに廃棄した。
 前出・吉富氏が言う。
「勤務中の組合・政治活動に関する調査ならいいが、勤務時間外の休日でも立ち会い演説会に行ったことがあるかどうかとか、個人の活動領域にまで踏み込んで、これでは恐怖政治です。平松邦夫前市長を応援した職員が許せないからなんですが、こうした政治的報復をするから、独裁と見られてしまう。もっと余裕を持った大人の対応をしてくれと言いたいですね」
 ところが、橋下氏は大人の対応はしない。職員のメールを監視していたことも明らかとなり、その後も調査を乱発している。職員の服務規律に関して、プロジェクトチームを結成。200人は超えると主張する「入れ墨職員」、勤務時間中の喫煙、マイカー通勤など、徹底的に調査する予定だ。
 その調査方法について、大阪市総務局人事部は「どんなやり方が合理的なのか検討中」としている。アンケート問題が再燃しそうな気配なのである。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク