さらに、橋下氏が何かと問題視している現業職員に関しても、採用時の議員の口利きを調査する方針だ。
大阪市議の山中智子氏はこう話す。
「本当に必要な調査なら筋道を立ててやればいいが、橋下氏は1つや2つの事象で職員と議員全員に疑いを抱いている。そして、他の事象でも職員・議員全員があたかも不正を働いているかのように見せて、それを自分が正すという、パフォーマンスを展開している。しかも、議員への調査は、橋下氏の分身のような特別顧問が行うというのですから、首長と議会の二元代表性を無視するような独裁的手法と言わざるをえません」
この議員への調査は、さすがに維新の会内部からも反発の声があるという。しかし、維新の会所属議員も独裁者の威を借りて、やりたい放題なのだ。
「幹部職員を呼びつけて、自分の陳情者に引き合わせたり、恫喝まがいの言葉を浴びせたりがまかり通っています」(市政担当記者)
やはり「独裁者」には「親衛隊」が付き物なのか。
甲乙つけがたい渡辺氏と橋下氏の独裁だが、どちらが本当の独裁者なのか。
前出・大谷氏が言う。
「いつも負かせそうな相手にしかケンカを売らない橋下さんが、ナベツネさんという大物にケンカを売ったのはホメてもいい。でも、ナベツネさんは非常にクレバーな人ですから、橋下さんが実現できそうにない政策ばかり、アドバルーンのように打ち上げていることを見透かしている。橋下さんは甘く見ていると、手痛いしっぺ返しをされるかもしれません」
やはり、渡辺氏のほうが一枚、上手なのか。前出・吉富氏もその部分ではまったくの同感であった。
「橋下さんが独裁者かといえば、結論では違います。人の言うことは聞きますし、情報公開にも熱心です。そういう意味では、渡辺さんのほうが独裁者でしょう。しかし、重要なのは、仮に『維新八策』が実現したとして、橋下さんが独裁者じゃないから安心できるというのではなく、むしろ橋下さんのあとに出てくる人が独裁者になれる土壌ができてしまっていることが問題です。例えば、『維新八策』でも触れられている憲法改正。手続きを定めた条文である96条については、これを1度変えると改正は容易になります。しかも、参議院を廃止して事実上の1院制にすれば、もう改正はやりたい放題です。軍事力の強化、日米同盟の破棄などやりやすい土壌ができてしまうのです。橋下さんがしていることは、独裁を許すような制度の“地ならし”をしているようなものです」
この「独裁者」2人による「独裁者」論争はあまりに見苦しい。ただ、日本に2人の「独裁者」が存在するということは、まだマシなのかもしれない。本当の独裁者が現れたら、見苦しいなんて言っておれないのだから・・・。
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