社会
Posted on 2012年07月05日 10:56

東電OL殺人事件 真犯人はコイツだ(3)

2012年07月05日 10:56

現場に残された陰毛に着目

 6月16日、ゴビンダ元被告は18年ぶりに祖国ネパールの地を踏んだ。6月7日の再審開始決定を受けて、無期懲役刑は執行停止となり、釈放されての帰国となった。いや、正確には強制退去処分である。この後、再審では無罪判決が下されることだろう。

 再審開始決定の決め手となったのは、DNA鑑定だった。再鑑定の結果、被害者の体内に残されていた精液が、ゴビンダ元被告とは別人のものであることが判明したのだ。

 これは事件当時から判明していた事実でもあった。ゴビンダ元被告の血液型はB型であり、体内に残されていたのは、O型の精液であったのだ。

 一方で、ゴビンダ元被告の有罪を確定させたのも精液であった。現場に残されていた使用済みコンドームにゴビンダ元被告の精液が残されていた。これは、被害者と現場で性行為をした証拠でもあった。そして、ゴビンダ元被告も、検察側が主張していた日付とは異なっていたが、被害者と現場で性行為に及んだことを認めていた。

 しかし、私が調査を開始した04年の時点で、有罪を確定した根拠は揺らいでいた。弁護団は裁判の中でも、被害者の遺留品であるショルダーバッグに残された皮膚痕のDNA鑑定を求めていた。それも検察側が拒否するなど、杜撰な捜査を隠すかのようにも感じた。

 さらに、現場の室内に残されていた陰毛は16本あった。その中に、ゴビンダ元被告や被害者の陰毛も含まれていたが、まったく他人の陰毛2本が含まれていた。これについては検察は解明していなかった。

 私が調査開始時点で、ゴビンダ元被告の冤罪の可能性を感じたのは、この他人の陰毛の存在だった。うち1本は血液型がO型の陰毛であった。そして、今回の再鑑定では、被害者の体内にあった精液と陰毛のDNA型が一致したのだ。

 つまり、弁護団は一貫して「第三者の存在」を解き明かそうとしていた。そして、「支える会」から私への依頼は、まさに「第三者」に繋がる証言集めだった。それは、端的に言えば「真犯人」を見つけ出す作業でもあった。

 私は科学者でも刑事でもない。当然、科学的な捜査などできるわけもない。周辺住民の記憶を呼び覚ますように、話を聞いて回るしかない。

 そして、私は冒頭に触れた包丁の男が「真犯人」なのではないかと思えてくる事実に突き当たるのだ。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年01月14日 07:30

    昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月19日 07:30

    鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月22日 07:30

    今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/2/24発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク