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記事全文を読む→週刊アサヒ芸能「創刊60年の騒然男女」スポーツ界「波乱のウラ舞台」<ゴルフ篇/強烈「ライバル争い」>(1)尾崎将司が青木功にテレビ放送でケンカを売った
日本プロゴルフの歴史は、この男の存在抜きには語れない。一大ゴルフブームを巻き起こした尾崎将司(69)だ。260~270ヤードが当たり前の時代に、180センチの長身から繰り出す300ヤードドライブでドギモを抜く。デビュー戦となった70年の関東プロゴルフ選手権でのドライビングコンテストではなんと、パーシモンのドライバーで330ヤードを超えるミラクルショットを放ち、優勝した。初優勝はデビュー2年足らずの71年、日本プロゴルフ選手権というのも大物ぶりを物語っていた。72年にはニュージーランドプロ選手権を含め、実に年間9勝。
尾崎の出現で、ゴルフバブルも到来した。デビュー直後の70年はわずか9試合しかなかったトーナメントが一気に増え、最盛期で45試合。賞金額もうなぎ登りに増えていった。バブルの恩恵を受けた尾崎は、千葉県習志野市に「習志野のホワイトハウス」の異名を取った豪邸を建て、栄耀栄華をむさぼり尽くした。広大な庭にはグリーンやバンカーの練習施設もしつらえ、ガレージにはフェラーリやランボルギーニのスーパーカーが並ぶ。
そんな尾崎の登場で出現したライバルが青木功(74)、中嶋常幸(61)のいわゆる「AON」である。尾崎と青木の真向対決の場は72年、神奈川県の磯子CCでの関東プロ選手権だった。
この大会、同スコアで並んだ2人はプレーオフに突入。そして迎えた打ち下ろしの17番(553ヤード、パー5)で、青木が7番アイアンで2メートルに、尾崎は8番アイアンで3.5メートルに2オン。ともにイーグルチャンスである。尾崎のバーディに対し、青木がイーグルで決着をつけた。
剛のOに、柔のA。それを象徴するエピソードがある。
90年、かつての西鉄ライオンズ時代に過ごした福岡県の志摩CC芥屋コースで行われたKBCオーガスタで、尾崎は2位をぶっちぎる19アンダーで優勝した。この時、テレビにプレーヤーズゲストとして登場したのが青木。トロフィーを掲げて得意満面の尾崎に青木が「ジャンボ、おめでとう」とマイクで語りかけた。すると尾崎は「別におめでたくないよ。強い者が勝つのは当たり前だ」。これに青木は血相を変えた。
「ヨシ、それならこの後の三菱ギャランでシロクロをつけようじゃないか!」
三菱ギャランの会場は兵庫県ゴールデンバレーGC。世界的に知られるR・T・ジョーンズJr.設計の、池とクリークが無数に点在する超難コースだ。
青木の予言どおり、大会はAOの激突となった。柔の青木は米ツアーで鍛えたコントロールショットと巧みなアプローチ、パットで難コースを攻略する。剛の尾崎は得意のロングドライブを生かせず、イラだちを見せた。3日目、最終18番(パー5)では会心のドライバーショットが前方の池に捕まり、痛恨のダブルボギー。これが命取りとなり、青木1オーバー、尾崎4オーバーで1、2位を分けた。この時、尾崎は捨てゼリフを吐いて物議を醸す。
「造るアホウ(設計者)にやる(プレーする)アホウ。同じアホなら刻まにゃソン、ソン」
その向こうには、してやったりと満面の笑みを浮かべる青木の姿。国内で頂点に君臨する尾崎に対し、青木には世界で戦っているプライドがあった。80年の全米オープンでは「帝王」ジャック・ニクラウスと4日間とも同組で死闘を演じ、惜しくも2位に。83年にはハワイアンオープンで待望の米ツアー初優勝。この年、欧州オープンでも優勝した。89年の豪州コカ・コーラクラシック、78年の世界マッチプレー選手権と合わせ、日米欧豪4ツアー優勝の偉業も成し遂げている。
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