芸能

闇に消えた「放送禁止映像」を大追跡!(6)<映画篇>酒井法子の初濡れ場「空蝉の森」は倒産で公開中止

20161124m

 不特定多数が視聴できるテレビに比べれば、客層を選ぶ映画は本来、クレームとは最も遠い位置にある。それでも、やはり事故は起こってしまうもの…。

 映画界において、鬼門とされるのが故・三島由紀夫氏の名前だ。自身が製作・監督・主演を務めた「憂国」(66年、ATG)は、興行的にも大ヒット。ただし、三島氏の最期と同じく割腹シーンがあるため、未亡人がフィルムの焼却を要請している。

 公開から40年後にようやくDVD化されたが、美輪(当時は丸山)明宏と共演した「黒蜥蜴」(68年、松竹)は今もソフト化が禁止の状態。また、その生涯を緒形拳主演で描いた「mishima」(84年、ルーカスフィルム)は、少年期の自慰シーンなどが遺族の怒りを買い、日本では公開もされないままだ。

 さて「大群獣ネズラ」(大映)と聞いても、誰もピンとこないはず。それもそのはずで、64年の公開を目指したものの、撮影に着ぐるみではなく本物のネズミをかき集めた。これにノミやダニが大量発生し、保健所の警告もあって撮影が中止になった。

 大映の怪獣映画第1作は、代わりに「大怪獣ガメラ」(65年)が務めている。

 同じ特撮で言えば、秘中の秘と呼べるのが「ノストラダムスの大予言」(74年、東宝)だ。五島勉の大ベストセラーを原作に、公開当初は「文部省推薦作」のお墨付きまでついていた。

 それが公開直後にさる反核団体の抗議を受け、該当個所を削除。今なおテレビ放映もソフト化もされないが、禁断の場面を、当時鑑賞した記憶としてここに列記すれば、

〈木の上で「どんぐりころころ」を歌う気がフレた開発大臣〉

〈死の灰の影響で人を食うようになった南洋の原住民〉

〈核戦争後の世界に登場する軟体人間〉

〈人口抑制のため、弱き者や能力なき者は消えてもらうと、とんでもない演説をする丹波哲郎〉

 ‥‥これでも、ほんの一例であることを補足しておく。

 そして80年代、中森明菜と近藤真彦というゴールデンカップルの主演で話題になったのが「愛・旅立ち」(85年、フィルムリンクインターナショナル)だ。興行収入11億円の成績を収めたが、公開から4年後に明菜がマッチ宅で自殺未遂事件を起こす。1度はVHS化されたが、DVDになる日は永遠にやって来ないようだ。

 スキャンダルメーカーなら酒井法子も負けてはいない。09年の覚醒剤事件から5年後、14年に公開予定だったのが「空蝉の森」(アルゴ・ピクチャーズ配給)だった。かなり大胆な濡れ場もあるとアナウンスされ、のりピーの「ハダカになって出直し」が期待されたが‥‥なんと、あろうことか制作会社が公開を待たずして倒産。

 一説には酒井を起用したことでスポンサーが集まらなかったとも言われているが、いつの日か公開されることを祈りたい。

 最後は、あの戸塚ヨットスクールを伊東四朗主演で描いた「スパルタの海」(83年、東宝東和)だ。映画化自体が無謀と言われたが、1億円の予算をかけて無事にクランクアップ。

 だが、公開を間近に控えたところで、戸塚宏校長らが傷害致死などで逮捕される最悪の事態に。当然、公開は見送られたが、12年にようやくDVD化。その推薦文は、石原慎太郎氏が書いている。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
4
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身