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豪邸に住み、外車を乗り回して、腕には何十万円もする時計──芸能人って、そういうイメージがあるようです。
「欽ちゃんってどんな家に住んでるの?」とか「どんな車に乗ってるの?」って聞かれて、「小田原の近くのね、山の中にある小さな家」とか「国産の車だよ」って答えると、「へぇ~!」という顔をする人が多いんです。
「稼いでるんでしょう? もっと使えばいいのに」
「意外とケチなんだねぇ」
そんな感想が返ってきます。
実は、僕も「大きな家が欲しい」「外車に乗りたい」と思う時期がありました。
18歳で芸人を目指し、25歳までの7年間はまったく売れずに貧乏生活が続きました。
サングラスをして、外車に乗って、いかにも芸能人という感じの人を見ると、
「よ~し、有名になってお金が入ってきたら、僕もやってやる!」
と思っていました。
坂上二郎さんと結成した「コント55号」でテレビに出るようになったのは僕が26歳の時(1968年)です。翌年からは週5~7本のレギュラー出演。
お金も入ってきました。さっそく買いましたね。ロレックスの何十万円もする時計とか、金のカフスボタンだとか。キンキラキンの物を得意そうに身につけてたんです。
でも、こういう高い物って、あんまり体になじまないんですね。何十万円もする時計を腕にはめてると、どうも落ち着きません。
それでも「芸能人だから、こういう時計をしなくちゃいけないんだ」と自分に言い聞かせ、無理にはめていました。
ただ、サングラスだけはとうとうしませんでした。外国製の高いサングラスを買ったことは買ったんです。僕ってタレ目でしょう。
「このタレ目が隠れて、きっといい男になるぞ」
ドキドキしてかけてみたら、これが大笑い。まったく似合わないんです。
大金を持って競馬場にも行きました。売れない頃は1000円ぐらいの資金で馬券を買っては負け。
「お金があったら、いざという時に大きな勝負ができて、きっと勝つはずだ」
そう思っていました。
「やっと大きな勝負ができる!」
1つのレースに50万円をぶっ込みいざ勝負! そして結果はスッテンテン。
お酒が飲めないのに銀座にも通いました。
「芸能人は有名になったら銀座で飲まなくちゃいけないんだ」
自分で勝手にそう決めつけてたんです。
アサ芸チョイス
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