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記事全文を読む→高畑裕太 逆転不起訴も被害者の人権を侵す“釈明FAX”に弁護士・宇都宮健児が喝
婦女暴行の容疑者から一転、不起訴となった高畑裕太(23)。釈放後、代理人が報道各社に送りつけた釈明FAXは、被害者女性の人権を“犯す”内容。その是非を元日弁連会長・宇都宮健児弁護士(69)が喝破!
女優・高畑淳子(61)の長男・裕太が婦女暴行の容疑で群馬県警に逮捕されたのは、8月13日のこと。映画撮影のため宿泊していた前橋市のホテルの客室で、40代の女性従業員を強姦。右手親指に打撲を負わせた。
「女性を見て欲求を抑えきれなかった」
と供述し、容疑を認めていた裕太。だが勾留満期の9月12日を前にした9日に一転、不起訴処分として釈放となる。
グレーを白にしたのは、母の溺愛と言われ、頼ったのは「法律事務所ヒロナカ」。薬害エイズ事件やロス疑惑で有名な「無罪請負人」弘中惇一郎弁護士が率いる事務所だ。釈放後、代理人弁護士から報道各社に送りつけられた釈明FAXには、
〈被害者とされた女性との示談成立が考慮されたことは事実〉
とある。宇都宮弁護士は「不起訴」が、「無罪」ではないことを強調する。
「検察判断のウエートを占めたのは、示談の成立でしょう。ただし不起訴処分には、『嫌疑なし』や『嫌疑不十分』などの他に、『起訴猶予』があります。犯罪に当たるけど、示談の成立などの事情から不起訴にするということで、今回は起訴猶予ではないかと思います」
芸能界にも身を置く角田龍平弁護士が続ける。
「強姦致傷罪の場合は、たとえ悪質性が高くても、裁判で事件が公になることを望まない被害者の心情に配慮して、不起訴になるということもあります」
FAXは、〈一般論として、当初は、同意のもとに性行為が始まっても、強姦になる場合があります〉とし、代理人が裕太からしか話を聞いておらず、〈事実関係を解明することはできておりません〉としながらこう主張する。
〈高畑裕太さんの方では合意があるものと思っていた可能性が高く(略)違法性の顕著な悪質な事件ではなかった〉
代理人である弁護士が、依頼者の利益を守ることは弁護士規定にもある。が、あたかも被害女性が裕太を誘ってダマしたかのような文章を公表することは、女性の体ではなく、「人権」を犯すことにはならないか──宇都宮氏が喝破する。
「無神経です。非常に配慮を欠く、FAXだと思いますね。これは、高畑さんサイドから見たことを、一方的に主張している内容です。被害女性の感情とか、そういうところをまったく配慮しないコメントだと思います」
高畑サイドは、“涙”とされるものを流した謝罪会見や、弁護士を通じた「広報活動」を行うことができる。被害者が、そうした対応をできるはずがない。
「性暴力で被害届を出した人は、約3.7%で、多くの人が泣き寝入りしている。自分のプライバシーが明らかになったり、取り調べでPTSDを発症したり、証人として法廷に立つ負担があったりと、二重三重の被害を受けるからです」(前出・宇都宮氏)
前出・角田氏も、こう言って首をひねる。
「高畑氏と被害者で事件の捉え方に相違があるのに、コメントは高畑氏の見解を一方的に伝えるものでした。不明瞭な例示を多用したことで、かえって事件の内容が詮索されることになり、事件が公になることを危惧して示談に応じた被害者の意図に反する結果になった。コメントによって、高畑氏側に対して独善的な印象を強めた人も多い。誰も得をしていないと思います」
実際、匿名のネット上では、「被害者が悪い」という意見も増えている。
「加害者側がどう思ったかではなく、被害者がどういう感情を持ったか、が軸に考えられるべきです。やはり被害者側の女性の人権に対する配慮がまだまだ徹底していない。そうした日本社会の一面を加速化しかねない、非常によくないケースになると思います」(前出・宇都宮氏)
力で正義を勝ち取る前例を作った高畑だが、出演舞台のチケットの売れ行きはおもわしくなく、空席が目立つという。敏腕弁護士でも、世間の感情を“逆転”することはできないのだ。
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