芸能

一度狙われたら回避は困難か?芸能人ストーカー被害の危険が増大する理由

 4月初めに元タクシー運転手からのストーカー被害が公となり、お茶の間を驚かせた菊池桃子。客として乗車した際の菊池の住所を記憶するという手口は、タクシーを常用する他の女性タレントにとっては決して他人事では済まされない事件だ。

 ファンやストーカーによる暴走が現実となってしまった例として、過去には女優の山口智子が自宅マンションで配達員を装い侵入した2人の暴漢に襲われ、間一髪のところで当時交際中(現在は夫婦)だった唐沢寿明に撃退してもらうという衝撃の事件も発生した。

 また、記憶に新しいところでは、2016年、歌手として活動中の女性が、東京・小金井市のイベント会場付近でファンの男から襲われ、20カ所以上刺されるという忌まわしい事件もあった。犯人は当初、ファンとしてたびたびSNSやライブ会場で彼女と交流を図るうちにいつしか彼女への一方的な憎悪を募らせ凶行に至ったのだ。

 菊池のケースでは最悪の事態へと発展することはなかったが、最近ではSNSの流行に伴い、タレントが自発的にみずからのプライベート写真や映像、さらには住所などの特定に直結するようなギリギリの情報をあらゆるプラットフォームに発信。以前と比べて確実にファンとタレントの距離は近接しており、いつ新たな事件が勃発してもおかしくない状況だ。

「山口智子の襲撃事件では逃亡した2人の犯人の残したバッグからロープや手錠、ビデオカメラといったものが発見され、彼らが何を企んでいたかは明白です。仮に唐沢寿明が自宅にいなければ、彼女はとんでもない目に遭っていたことは想像に難くない。16年5月には福山雅治の住むタワーマンションの部屋に、ファンだったというコンシェルジュが侵入した騒動もありました。タワマンでダメならもはやどこへ住めばいいのか。華の芸能界における“生々しい”現実的な問題です」(テレビ誌ライター)

 その手口はまさに多種多様となり、ファンサービスのつもりが逆に利用されるケースも少なくない。今や有名人は「命がけの職業」とさえ言えるのかもしれない。

(木村慎吾)

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