社会

「あらゆる薬は毒である」それでも薬飲みますか?(4)副作用で本当の病気にされる

 現在、松田医師の「薬やめる科」でいちばん多いのが睡眠薬や精神安定剤、抗うつ剤などの向精神薬の断薬を希望する患者だ。

「日本には膨大な数の睡眠薬、抗うつ薬など向精神薬依存患者がいます。やめようとしても向精神薬は断薬の際に離脱(禁断)症状が伴います。しかも断薬方法のマニュアルも前例もありません。ですから、向精神薬の断薬には、医師の経験と患者さんの覚悟が必要になります」

 そのうえで松田医師が取り組んでいるのが、少しでも症状をやわらげ、できるだけ早く体内から向精神薬を排除することだ。同医院では「離脱症状の緩和」と「デトックス」、最終的には「向精神薬を飲むに至った根本を解決する」を治療の三大方針として、漢方薬や温熱療法、音楽心理療法など代替療法を組み合わせ、治療にあたっている。

「病院というのは基本的に、具合が悪くなってから、もしくは何らかの思わしくない自覚症状が出てから行くところです。ところが、早期発見、早期治療という言葉に惑わされ、健康診断というシステムにより病気にされ、薬を飲まされて、いつの間にか薬漬け生活になり、結局は副作用で本当の病気にされているのが今の日本の医療です。ですから、まずは根拠のない基準値に振り回されないことです。そして、難しいかもしれませんが、薬をやめたらどうなるのだろう、という恐怖心を一度捨ててみることです。薬漬けの人生から卒業してほしいのです。

 逆に、薬を完全否定して健康法にやたら詳しい健康オタクも問題です。実は彼らに健康な人はいません。不安を抱え、顔色が悪いのです。薬は危険性を知って上手に使うもので、ある程度は必要なのです。薬の完全否定も薬漬けも、どちらも問題。極端に走るなということです」

 使い方を間違えると命を落としかねない薬の数々。そんな薬に殺されないためには、結局、我々が知恵と知識と勇気を持つしかないのかもしれない。

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