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サンスポ水戸正晴の「絶対万券」論「ラビットランが人気勢を一蹴」

 今週は4歳以上、古牝馬によるマイルのGI戦、ヴィクトリアマイルがメインとして行われる。

 12回を数えるのみという歴史の浅いGI戦だが、毎年、一線級による熱い戦いが繰り広げられており、なかなか見応えある競馬だ。

 09年、女傑ウオッカは2着馬に7馬身もの差をつけて圧勝したが、それ以外は接戦が多く、馬券的にも興味を引くレースと言っていい。実際、これまで半数の6回が馬単で万馬券になっており(馬連は2回)、牝馬だけに一筋縄では収まらないところがおもしろい。

 今年は、重賞3連勝、目下4連勝と破竹の快進撃を続けるミスパンテールを筆頭に、昨年の覇者アドマイヤリード、中山記念2着のあと、ここ一本に照準を合わせ、万全の出走態勢を敷くアエロリット、オークス馬ソウルスターリング、リスグラシュー、レッツゴードンキなどが有力候補として名があがっているが、それに続く伏兵陣も多彩。いずれの馬が勝ち負けしても不思議はなく、穴党としても力が入るというものだ。

 例年に比べて顔ぶれはハイレベルと見られるが、だからといってウオッカ、ブエナビスタ(10年)、ヴィルシーナ(13年、14年)のように絶対視できるような馬は見当たらない。それだけに、馬券的には難解と言ってもいい。

 馬単で半数が万馬券になっていると前述したが、過去1番人気馬は3勝(2着3回)、2番人気馬は2勝(2着0回)ということで、人気どおり簡単には決まらないGIなのだ。

 また、牝馬は引退後に繁殖生活が待っており、牡馬に比べると現役でいる期間は短い。よって、6歳以上になると、競走生活にピリオドを打つ馬が多いことから、高齢馬の出走が少なくなるのは明白。したがって生きのいい4、5歳馬の活躍が目立つのは当然で、これまで6歳以上の馬は2勝(2着1回)と、圧倒的に4、5歳馬が優勢だ。

 今回はレッツゴードンキ(6歳)を除いて人気、有力どころは4、5歳勢。本命党、穴党問わず、6歳以上の古馬から入るのは避けるべきだろうか。

 こうしたデータをもとに期待を寄せてみたいのは、やはり若駒。それも明け4歳馬だ。牝馬は牡馬に比べて成長が早く、4歳のこの時期から秋までピークに達する馬が多いからだ。

 狙いはズバリ、ラビットランである。

 2歳の秋に新馬戦(ダート)を圧勝で飾ったが、ノドの疾病で手術を受け、休養を余儀なくされた。だがその後は順調で、500万平場を勝ち上がるや、秋華賞トライアルのローズSを快勝してスターダムに躍り出た。

 しかしその後は、期待に反してイマイチの結果しか残せていない。復帰後が使いづめできたため、目に見えない疲れがたまっていたのだろう。

 が、京都金杯のあと、リフレッシュ放牧。それが功を奏したようで、前走の阪神牝馬Sは9着に敗れはしたが、見違えるばかりにたくましくなっていた。まだ体に余裕はあったが、それでも勝ったミスパンテールとはコンマ5秒差。これなら十分反攻可能である。

「前残りの流れだったし、途中で脚色が怪しくなりながら、しまいは盛り返してくれた」

 と川田騎手をはじめ、厩舎関係者は悲観していない。それに呼応するかのように、この中間は順調そのもの。ダートとはいえ、東京で好走したことがあり、長距離輸送も問題はあるまい。

 近親、一族にアルセア(GI2勝、米国2歳女王)、ヤマニンパラダイス(最優秀2歳牝馬)など活躍馬が多数いる血統馬。良馬場条件に、大きく狙ってみたい。

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