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サンスポ水戸正晴の「絶対万券」論「勝負強いラヴァンダが好勝負」

 昨年まで秋に行われていた府中牝馬Sが、春の後半に開催されることになり、しかもハンデ戦に戻っての施行。趣は一変するが、牝馬の層は薄くなく、恐らく順当には決まるまい。馬券的におもしろい一戦だ。

 まずはデータを見てみよう。開催時期の違いやハンデ戦になったことなど、過去の傾向が参考になるかは微妙ではあるが、02年に馬単が導入されて以降の過去23年間、その馬単による万馬券は7回(馬連2回)。この間、1番人気馬は5勝(2着6回)。2番人気馬は2勝(2着2回)。1、2番人気馬によるワンツー決着はわずか1回。

 必ずしも人気馬が連対を果たすとは限らない中穴傾向で、難解な重賞と言っていいだろう。しかも今年からハンデ戦になり、穴党向きの重賞。当方としても力が入るというものだ。

 年齢的には充実著しくイキのいい4歳、5歳馬の活躍が目立っている。過去23年間で4歳馬が13勝(2着11回)、5歳馬は10勝(2着11回)と、9割以上連対を果たしている。連対馬がわずか2頭しかいない6歳以上の古馬を主力に置いて考えるのは、やや冒険と言っていいだろう。

 こうしたデータを念頭に置き、最も期待を寄せてみたいのは、ラヴァンダだ。まだ3勝クラスだが、ここにきての成長ぶりや安定度はなかなかである。

 前走は自己条件のシドニーTで2分の1馬身差の2着。その時からレース間隔はちょうど1カ月。ここまで決して楽なローテーションできたわけではないが、前走後はここを目標にしっかりと調整されており、1週前の追い切りも軽快でリズミカル。抜かりのない調整ぶりがうかがえる。

 1800メートル戦は3走前の難波S(2着)のみと、距離の経験は浅いが、中距離競馬では実に安定した走りを見せており、しかも逃げ・差し自在の脚質。こうした相手なりに走る勝負強さは、特筆していいだろう。

 陣営も次のように期待感を口にする。

「そろそろ重賞を勝っていい。まだ良化の余地を残しているが、牝馬同士なら。楽しみな一戦」

 また、血統もいい。オークス馬ヌーヴォレコルトなど近親、一族に活躍馬が多くいる良血。前々走で阪神牝馬S僅差3着の実績があり、その時と同様、ハンデは恐らく55キロ。他馬との比較で決して楽ではないが、秋華賞でも13番人気ながら3馬身差の4着と頑張っており、今の充実ぶりを思えば十分に争覇圏内。よほどの道悪にならないかぎり、好勝負必至とみた。

 逆転候補に挙げたいのはシングザットソングだ。

 休み明けを2度使われ、この中間の状態が大きく良化。これまた雰囲気が実にいい。以前に比べて体がひと回り大きくなり、たくましくなっているのも強調材料である。

 桜花賞(7着)、NHKマイルC(11着)、ヴィクトリアM(10着)など、マイラーのイメージが強い馬だが、特に折り合い面に不安はなく、初の1800メートル戦も問題はないとみた。

 今年新設された阪神のしらさぎSは、シヴァースに期待する。

 ここがオープン入り初戦になるが、母ヴィブロスは秋華賞やドバイターフを勝った女傑で、近親、一族にはヴィクトリアMを連覇したヴィルシーナなど活躍馬がズラリといる良血。

 前走の夢洲Sを勝ち上がったあと、さらに調子を上げており、厩舎期待の馬。本格化も近いだけに勝ち負けになっていい。

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