芸能
Posted on 2018年05月27日 09:57

西城秀樹「63歳突然死」までの傷だらけの「15年闘病」(3)「YMCA」を老若男女の歌に

2018年05月27日 09:57

 同時期にデビューした野口五郎、郷ひろみとともに「新御三家」と呼ばれ、人気を三分した。

「僕がコーラで五郎がクリームソーダ、そしてひろみがオレンジジュースという色分けだったね」

 週刊アサヒ芸能2007年のインタビューで、西城は冷静にこう分析している。一般には西城=ワイルドな運動神経、野口=高い歌唱力、郷=甘いアイドル性と思われていたが、実は西城は音楽への取り組みになみなみならぬ非凡な才能を発揮。13年、週刊アサヒ芸能に自身がこう語っている。

「ニューヨークで流れていたヴィレッジ・ピープルの『YMCA』を、いち早く日本で歌おうという話になって。ただ、原曲はゲイ讃歌だから、それを健全な歌詞に変え、それに加えて子供からお年寄りまで踊れる振り付けをつけたのが『YOUNG MAN』になったんだ」

 西城はカバー曲だけでなく、大人の楽曲にも取り組んでゆく。転機となった78年の「ブーツをぬいで朝食を」は、作詞・阿久悠、作曲・大野克夫コンビの佳曲だが、これに大野と組むことが多かった沢田研二が噛みついた。

「なんであんないい曲を秀樹にあげたんだ!」

 伝え聞いた西城は苦笑いするしかなかったという。

 西城が活躍した70年代は歌謡曲の黄金期であったが、もともと洋楽志向だった西城は一度も歌謡曲という表現を使わず、常に「日本のポップス」を標榜。BOOWYの氷室京介など、ロック系にも影響を受けたアーティストは数多い。

 ライブにおいては、日本初のソロによる日本武道館やスタジアムコンサートを開催し、アジア各国にも異例の進出を果たした。

 西城は、河合奈保子や石川秀美などを「秀樹の妹コンテスト」から世に送り出したが、事務所の後輩である浅田美代子もその一人。マネージャーと車で移動している際に見かけた女子高生の浅田を「すぐにスカウトしたほうがいい」と眼力の高さを示している。

 01年に美紀夫人と華燭の典を挙げるまで、ウワサになったのは十朱幸代との熱愛騒動くらい。だが、82年にドラマで共演した桃井かおりは西城に引かれ、親族に「恋人なの」と紹介したというエピソードも残るほどだった。

 芸能界のキャリアは50年近いが、西城ほど陰口を叩かれないタイプも珍しい。まだ未成年の子供たちのためにも再起を図ったが、ついに病魔には勝てなかった。傷だらけでも運命を呪わなかった15年の闘病に、あらためて合掌である。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年01月14日 07:30

    昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月19日 07:30

    鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月22日 07:30

    今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/1/27発売
    ■550円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク