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五木寛之×椎名誠「僕たちはどう死ぬるか」(1)「アサヒ芸能」との所縁

 2018年のNo.1ベストセラー『君たちはどう生きるか』へアサ芸が送るアンサーは、『僕たちはどう死ぬるか』! 人生100年時代と言われ、70歳定年も取りざたされる昨今、50歳を前半生とすれば、同じく50年の歳月が待ち受けていることになる。この人生の後半戦をいかに生き抜き、どのように人生の終幕を迎えればいいのか。老いを生き切るヒントをお届けする!!

 人生の後半生を登山にたとえ、ゆったりと山を下る老いの生き方について語った『下山の思想』をはじめ、数多くの警句に満ちたベストセラーを世に放つ五木寛之氏と、自伝的私小説や怪しい探検隊などで知られる椎名誠氏が「老い」、そして「死」について、縦横に語り合った。

五木 椎名さんとは、これまでいろいろな所で何度か──。

椎名 最初はカネボウの文学賞の審査委員でご一緒したことがあったですかね、外国でもどこかですれ違ったことがありますね。

五木 ああ、そうでした、あれはどこだったかな。

椎名 ポーランドのクラコウです。1990年に。

五木 お互い若かったね(笑)。椎名さんは、「アサヒ芸能」とは何かご縁がありました?

椎名 いえ、ないんです。

五木 椎名さんは「すばる」とか「文学界」などの純文学雑誌によく私小説やSF小説を発表されていますが、ぼくはずっと、週刊誌などに軽妙なエッセイや旅行記を連載している椎名誠とは別に、もともとは純文学系の作家だと認識していましたから、今回「アサヒ芸能」に登場されるというのは珍しいことだなと思ったんですが。

椎名 いえ、もともと好きな雑誌ですから。「週刊ポスト」にも月1で連載してるんですが、最近は家に孫がやってきたりするので、(ヌード写真とかが載ってる)週刊誌などは家に置いておけないんですけどね(笑)。

五木 ぼくは初めてジャーナリズムで対談というのをやったのが、じつは「アサヒ芸能」だったんですよ。

椎名 は、そうなんですかぁ。

五木 その当時、吉行淳之介さんが、「人間再発見」という対談連載のホストを「アサヒ芸能」誌上で務めておられたんです。これはこの雑誌の呼び物で、あの吉行さんの対談に呼ばれたら作家も一人前だみたいな、新人作家の間ではそんなふうな対談シリーズだった。

椎名 ああ、なるほど(笑)。

五木 昭和43(1968)年の10月13日号に掲載されたんだけれど、ぼくはその頃、金沢に住んでいましてね。お声がかかったときには、これでやっと作家として認められたのかと、すごく嬉しかったことを覚えてる。すごく行儀の悪い雑誌だけれども(笑)、亡くなった社長の徳間康快さんの個性がよく出てましたね。

椎名 ぼくは新橋烏森口にあった業界紙の出版社で編集の仕事をしていましたから、徳間書店はご近所で、「SFアドベンチャー」などの読者でしたね。

五木 その対談のときに横でメモをとっている人が長部日出雄さんだったはずです。

椎名 ああ、『津軽じょんから節』の長部さん‥‥。

五木 この人にまかせておけば万事安心だから、と吉行さんは言っていた。そのあとに直木賞をお取りになった。ですから今回「アサヒ芸能」でお呼びがかかるのは50年ぶりです(笑)。

五木寛之(いつき・ひろゆき):1932(昭和7)年、福岡県生まれ。作家。北朝鮮からの引き揚げを体験。早稲田大学露文科中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞。76年『青春の門 筑豊編』ほかで吉川英治文学賞。主な著書に、『朱鷺の墓』、『戒厳令の夜』、『風の王国』、『親鸞』(毎日出版文化賞特別賞)、『大河の一滴』、『人生の目的』、『運命の足音』、『他力』(英文版『TARIKI』は2001年度BOOK OF THE YEAR・スピリチュアル部門)などがある。02年菊池寛賞受賞。また『下山の思想』、『生きるヒント』、『林住期』、『孤独のすすめ』などのほか、最新刊に『七〇歳年下の君たちへ』。

椎名誠(しいな・まこと):1944(昭和19)年、東京生まれ。作家。79年『さらば国分寺書店のオババ』でデビュー。『哀愁の町に霧が降るのだ(上・中・下)』(81~82)、『あやしい探検隊』シリーズ(84年~)、『インドでわしも考えた』などの紀行文、純文学からSF小説、写真集など、幅広い作品を手がけている。90年に映画『ガクの冒険』を監督し、91年には映画製作会社「ホネ・フィルム」を設立して映画製作・監督として『うみ・そら・さんごのいいつたえ』(91年)、『あひるのうたがきこえてくるよ。』(93年)、『白い馬』(95年)などを製作。90年、『アド・バード』で日本SF大賞を受賞。『岳物語』『犬の系譜』(吉川英治文学新人賞)、『家族のあしあと』『そらをみてますないてます』などの私小説系作品も多い。

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