スポーツ
Posted on 2019年10月02日 05:59

天才は忘れた頃に…?中日・根尾昴が「来季の顔」になる与田改革の“深意”

2019年10月02日 05:59

 9月27日、中日・根尾昂がついに一軍登録された。30日の今季最終戦を含め、2試合に途中出場。打席では2打数2三振と、ルーキーイヤーは初安打とはならなかった。

「18年ドラフト会議でもっとも高い評価をされたのが、根尾。自主トレ、キャンプ序盤での故障による出遅れが響き、12球団の1位指名選手の中で、一軍昇格はいちばん最後となってしまいました」(ベテラン記者)

 しかし、中日は「根尾中心」のチーム作りに舵を切ったのは間違いない。

「根尾は二軍戦108試合、444打席に立たせています。チーム最多です。失敗を含め、実戦の中で育てていく方針を貫きました。一軍に上げる時はレギュラー争いができる状態と決めていました」(前出・ベテラン記者)

 ナンバー1の人気選手ゆえに“顔見せ”での一軍昇格を進められた時期もあった。こうした根尾の育成状況を聞くと、「チームの顔」として大きく育てようとしているのもわかる。また、引退危機が囁かれた松坂大輔に絡めて、こんな声も聞かれた。

「二軍戦でもっとも声援が送られるのは、松坂ではなく、根尾でした。松坂人気に頼りきった現状を変えるためにも、プロのスピードに慣れてきた今、終盤戦であっても一軍を経験させたほうが良いと首脳陣は判断しました」(名古屋在住記者)

 打撃成績は二軍通算2割1分だが、9月だけなら、62打22安打で3割5分5厘と急成長している。こんな情報も聞かれた。

「根尾に関する情報は、与田剛監督にもこと細かに報告されていたようです。実は、6月に根尾の昇格が一度話し合われました。森野将彦二軍打撃コーチが『他選手のバットスイングをよく見ろ』と助言し、スイング軌道やスピードについて自分に足りないものを理解させました。つまり、森野コーチはヒントを与えたのであって、根尾自身が考えて、自分をスキルアップさせたんです。その野球頭脳の高さに一軍首脳陣も関心していました」(前出・名古屋在住記者)

 今回、一軍の試合を間近で見るだけでも「来季につながる」と、与田監督は確信しているのだろう。来季は一軍戦で根尾を育てていくというスタイルが、中日の地元ファンに対するアピールポイントともなりそうだ。ショートでスタートさせるが、京田のほうが守備力で勝ると判断されれば、外野で大島とセンターでレギュラーを争わせるという。

「根尾を育てているとなれば、たとえ敗戦試合でもファンの捉え方が違ってきます」(前出・名古屋在住記者)

 根尾のチームに舵を切ったのは、このへんにも理由がありそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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