芸能

ビートたけしの名言集「『あのハゲ』呼ばわりされるオスカー俳優」

「今度よ、ちょっとドラマも見てみようかなと思って」

 ここ最近、こちらの連載で〈殿がいたくネットフリックスでの映画鑑賞にハマッている〉と書いてきましたが、その状況は現在もなお進行中で、つい先日にはいよいよ(何がいよいよなのかよくわかりませんが)映画だけでなく「海外ドラマもそろそろ見ちまうぞ!」宣言をし、大いに驚かされました。なぜに驚いたのか? わたくしが知る限りの殿は、ドラマといったジャンルにまったく興味がありません。過去、何度か業界関係者などから「面白い」と評判の海外ドラマが全巻そろったDVDボックスをプレゼントされても、プレゼントした方がその場を去ると、

「とりあえず、お前がちょっと預かっといてくれ」

 と、ほぼ必ず頂いたDVDをこちらにパスしてきたのです。そんな殿が、みずからの意思で海外ドラマに手を出そうとは! 本当に驚くばかりです。

 そんなわたくしの驚きなどお構いなしに、殿は冒頭の言葉に続ける形で、

「あれが面白いらしーな。あのほら、ハゲが汚い手で出世してくやつ」

 と、わたくしに確認してきたのです。はて? ハゲが出世するドラマ?

 当然ですが、この情報だけではわかるはずもなく、困った顔をしていると、

「あれだよ。大統領に国務長官だか何だかのポストを約束されてたのに裏切られて、そのハゲが復讐して、上がっていくやつだよ」

 と、そのドラマが「ハウス・オブ・カード野望の階段」(2013年配信)だとすぐにわかる、実に的を射た説明を補足してきたのです。ちなみに、殿が何度も「ハゲ」呼ばわりしている方はケビン・スペイシーであり、殿にかかればアカデミー賞主演男優賞俳優もゲスな言葉で片付いてしまうからたまりません。で、殿が見てみたいと話していた「ハウス・オブ・カード」は、わたくしも大好物で、ひと頃、熱にうなされたように鑑賞しておりました。

 ですから、わたくしがそのドラマの大ファンであること、そして殿がハゲ呼ばわりしているドラマの主役、ケビン・スペイシーが、過去に起こしたと噂される少年への性的暴行容疑のため3年程前からハリウッドを干され、引退寸前まで追い込まれ、今もなお、復帰を果たしていない事実をお伝えすると、殿は一度、

「へ~。そんなことになってたのか」

 と、実にストレートに驚くと、ややあってから、

「なんだ、あのハゲ、変態だったのか?」

 と、今度は明らかに周りを笑わせるようなトーンで、いつもの“毒ガス”を炸裂させたのです。そして「殿、でも、何だかんだケビン・スペイシーを擁護する声も多いみたいで、また、復帰するみたいですよ」と、さらに最新情報をお伝えすると、

「なんだ、あのハゲ、戻ってくるのか」

 と、どこまでもケビン・スペイシーをただのハゲ呼ばわりする殿なのでした。

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◆プロフィール アル北郷(ある・きたごう) 95年、ビートたけしに弟子入り。08年、「アキレスと亀」にて「東スポ映画大賞新人賞」受賞。現在、TBS系「新・情報7daysニュースキャスター」ブレーンなど多方面で活躍中。本連載の単行本「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」も絶賛発売中!

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