女性同士は終わりがない─。そんなふうに「百合情事」の快楽はたとえられる。一方、経験しえないオトコの妄想だという指摘もあるが、そう思わずにはいられないほど、スクリーン上で有名女優たちが百合プレイにハマり、堕ちているのだ。
「男女のカラミよりも、女性同士の情事は、より『秘めたるものを見てしまった』という感覚が強く、興奮度が増しますよね」
と話すのは、映画評論家の秋本鉄次氏。多くのベッドシーンを鑑賞してきたが、もっとも脳裏に焼き付いているのは「吉原炎上」(87年、東映)での百合シーン。
名取裕子(63)が二宮さよ子(72)の「遊女レッスン」を受ける場面だという。
真っ赤な寝具が重なった布団部屋で、真紅の襦袢にはかなげな美胸をあらわにした名取。つい情愛を覚えてしまった二宮は、緊張感で身を硬くする名取をうしろから抱きしめる。そして、ゆっくりと胸を弄ぶ。さらに、首筋や耳、そして硬くなった胸の先端に舌を這わせると、ついに名取も女同士の快楽に身を預けてしまう。
「教えるつもりが、二宮は本気になって愛撫するのですが、非常にねちっこくてそそられました」(秋本氏)
“ベッドシーンの巨匠”五社英雄監督作だけに、そのシーンは3分間にも及ぶ。実に“濃い”のである。
他にも、83年の映画「卍」(東映)での樋口可南子(61)と高瀬春奈(66)。「ナチュラルウーマン」(94年、ケイエスエス)での緒川たまき(48)と嶋村かおり(49)。若手実力派である満島ひかり(34)と安藤サクラ(34)が「愛のむきだし」(08年、ファントム・フィルム)で百合共演するなど枚挙にいとまがない。
映画からドラマまで数ある「百合ベッドシーン」を10月6日発売の週刊アサヒ芸能10月15日号で一挙大放出している。