社会
Posted on 2022年04月04日 05:55

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<隠れ脳梗塞>現れにくい症状で「血管性認知症」になる

2022年04月04日 05:55

 自覚症状のない「隠れ脳梗塞」が増えている。脳ドックを受診した人の10~16%に認められ、高齢者や男性に多いという。

「脳梗塞」は、脳の血管が詰まり、血液が行き渡らなくなった部分の脳細胞が死滅してしまうが、「隠れ脳梗塞」は、脳の中の極めて細い血管(穿通枝)が動脈硬化を起こして詰まっている状態のこと。脳の組織に明らかな影響がなく、症状が現れにくいのが特徴だ。

 すなわち、発症しなくても放置すれば「脳梗塞」や「脳出血」を引き起こすリスクが高まるのだ。小さな脳梗塞の数が増えることにより、脳の血管障害で発症する血管性認知症になる危険性も孕んでいる。

 隠れ脳梗塞の危険因子として最も注目されているのが「高血圧」。上の血圧が120未満かつ下の血圧が80未満の人に比べて、上の血圧が140以上、あるいは下の血圧が90以上の人は、脳卒中の発症率は約3倍高くなると指摘されている。

 隠れ脳梗塞のほとんどは、高血圧が長期にわたり続くことが原因で発症すると考えられている。そのためにも、日頃から血圧をしっかりコントロールすることが重要になってくる。

 まずは家庭での血圧測定が肝心。中には、家庭で測るのと病院で計測するのでは数値が大きく変わる人もいる。これは、医師や看護師が測ると、患者さんが緊張することが原因と考えられている。そのため、医療機関では家庭で測る血圧を重視しているため、血圧測定器の購入をオススメしたい。

 食生活も注意が必要だ。特に食塩の摂取量を減らすことがポイントになってくる。ほかにも、禁煙、飲酒の量を減らす生活を心掛けよう。生活面では、ウォーキングのような有酸素運動を1日に30分程度続けることも有効だ。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    エンタメ
    2026年03月09日 06:30

    日本にも「バベルの塔」が実在していたことを知っているだろうか。バベルの塔は「旧約聖書」の「創世記」に登場する、人間が天に届く塔を築こうとして神の怒りに触れ、破壊されてしまった伝説の塔である。「馬鹿と煙は高いところに登る」という言葉があるが、...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    社会
    2026年03月11日 06:45

    スマホの通知に追われる日常から、少し距離を置く。そんな「デジタルデトックス」では、若者が編み物や日記、フィルムカメラといったアナログ趣味にハマるケースが報告されているが、この流れは中年層にもじわじわと波及している。その背景にあるのは、仕事で...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年03月13日 14:30

    音楽ライブチケットの高額転売をめぐり、旧ジャニーズ事務所の人気アイドルが所属するSTARTO ENTERTAINMENTのライブ主催会社が、転売サイト大手「チケット流通センター」の運営会社と、高額転売を繰り返したとされる東京都内の男性1人を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/3/17発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク