芸能
Posted on 2023年01月06日 05:59

同期は酒井法子…伊藤智恵理は群を抜く歌唱力が災いしたか/「昭和歌謡」大ブーム…この超伝説アイドルを聴け!

2023年01月06日 05:59

 以前、写真週刊誌「FLASH」で「伊藤智恵理『TEAM美魔女』メンバーになっていた」との記事(17年8月22日・29日合併号)を目にして、驚いたことがあった。

 伊藤は87年、ドラマ「キスより簡単」(フジテレビ系)に出演。挿入歌「パラダイス・ウォーカー」で歌手デビューした。

 その後、デビュー20周年を機に、芸能活動を休止。記事によれば「人目につく昼間のお仕事をする自信はまだなくて(笑)。会員制のバーで、週に2、3回歌っていた」ところ、そのバーで出会ったレストラン経営者と15年に結婚することに。

 さらに同じ年に、美魔女コンテストに応募すると、なんと1600名の中からファイナリストに選ばれたというのである。

 記事には、「いまはあくまで主婦業がメイン」とあり、「お仕事は『お声がかかればできるかぎり』という感じです。ただ、じつは今年がデビュー30周年。もう一度ライブができたらな、とは思っています」とあり、歌への思いが捨てきれない複雑な胸中を感じさせた。

 というのも、彼女の歌唱力、さらに粒ぞろいな楽曲は、80年代のアイドル史の中では、かなり抜きん出るものがあったからだ。

 伊藤は71年4月1日、東京生まれ。智恵理という名前は桜の季節、つまり「Cherry」に因んで付けられたのだとか。よって、キャッチフレーズも「チエリ・ブロッサム」。そのまんまじゃないか、という気もするが、それはご愛敬。同期には酒井法子、立花理佐、小沢なつき、などなど。

 第2弾のシングル「トキメキがいたくて」は、オリコン25位。3枚目の「雨に消えたあいつ」は22位という微妙な位置をキープしつつ、87年12月にはファーストアルバム「HELL」をリリースする。これがまたオリコン42位という、なんとも言えない位置に甘んじることになるのだった。

 とはいえ、素直でのびやか、それでいて突き抜けるように甘美な響きを持つ歌声は、まさに天性のそれ。他のアイドルが束になってもかなわないのではと思うほど、群を抜いていたように思う。

 ただ、それが災いして爆発的ヒットに結びつかなかったのだから、時代といえば時代なのだが…。

 さらに彼女は「公園通りの猫たち」(東映)、「どっちにするの。」(東宝)といった映画や、ドラマ「おヒマなら来てよネ!」「あそびにおいでヨ!」(フジテレビ)などに役者として出演。残念ながら、歌以外の分野で存在感を際立たせる活躍はできなかった。

(大石怜太)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク