事件
Posted on 2023年05月23日 05:53

強盗犯にナタで襲撃され…81歳の被害寿司店主が語った事件の「一部始終」

2023年05月23日 05:53

 事件が起きたのは3月23日午前3時半頃。東京・品川区中延の寿司店で、営業時間後に作業をしていた店主が、勝手口から入ってきた51歳の派遣社員にナタで襲撃された。頭蓋骨を骨折し、「全治6カ月の重傷」と報じられた御年81歳の大将だが、なんとすでに営業を再開していたのである。

 まだ左頬に生々しい刃の傷跡を残す、「健寿司」の佐藤征六さんが事件当日を振り返る。

「急に裏から入ってきてさ。(店に)『財布を落としてないか』とか、訳わかんないこと言うんだよ。(警察に)『電話するぞ』って言ったら、やられたんだよな」

 犯人は何も盗らずに逃走したが、店主はみずから110番通報。犯人は事件3日前にも近隣の青果店に空き巣で侵入していたことで逮捕され、関連性を調べられたあと、寿司店での強盗殺人未遂でも逮捕された。

 寿司店の常連客は、店主が大事に至らなかったことにホッと胸をなでおろす。

「征六さんは気さくな人で、毎日夕方から近所の顔見知りたちが集ってきては憩いの場となっているお店です。『あわび食うか?』『トコブシじゃねえか』『うるせ~よ』なんて客との軽妙なやり取りも、居心地をよくしてくれる。しばらく休業で、このまま閉店してしまったらと心配したけど、再開してくれて何よりです」

 わずか1カ月余りでの現場復帰だ。体調は大丈夫なのだろうか。

「刃物で切られたわけだけど、鈍器じゃなかったから、CT撮ったら(脳の)膜までは達してなかったんだよ。右中指も切られちゃってさ、最初は動かなかったけど、もう大丈夫だ」(征六さん)

 とはいえ、再び現場の店に戻ることに周囲の反対はなかったのだろうか。

「しないよ。反対したって聞かないから。仕事が嫌いじゃないからさ、辞めたらかえって体壊しちゃうよ。うちにいたってしょうがないからね」(征六さん)

 犯人に言いたいことがないか尋ねると、

「何もねえな。どうでもいいよ」

 と笑い飛ばし、客の注文にこたえて寿司を握るのだった。再開後は閉店時間を22時に早めたというが、客が引かないこの日、元気に深夜まで営業していた。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク