社会

健康と仏教の関係(4)乾燥の季節 肌のためにも整えたい体調と呼吸法

 自宅に加湿器がある人はおわかりだろう。9月下旬に入って、急激に空気が乾燥していることに。

 皮膚の水分は通常30%に保たれているといわれている。湿度が30%を切ると皮膚からは水分がどんどん蒸発していく。いわゆる乾燥肌になるというわけだ。しかし、人間の身体は肌を乾燥から守るために、つねに水分を補給している。この保水機能が正常に働いていれば、乾燥にも強い皮膚になるといえよう。

「美しさは内側が作る」という言葉があるが、こうした保水機能を維持するのは皮膚ではなく内蔵の働きである。つまり、健康でいることこそが、乾燥の季節でも「美肌」を保ち続ける秘訣ということもできよう。

 一方で、現代人は、そうした健康な内蔵の働きを大きく損なうストレスにさらされている。日々の食事や規則正しい生活の他に、ストレスとうまく付き合うことは「美肌」作りにも大切なことではないだろうか?

 芥川賞作家の玄侑宗久氏は、健康を維持しストレスを解消する方法として近著『「いのち」のままに』で「呼吸法」と「瞑想」をすすめている。

〈おなかまで入った息が背骨を伝わって上っていく、のどを越えて頭頂まで来たら今度は肩から両手のほうに動いていき……と、息の動きを追いかけて、意識を沿わせていくようにします。(中略)意識を動かすと、血液も(氣も)そこに集まってきます。漢方ではこれをまとめて「氣血」といいます。〉(「イメージ呼吸で体と心を調える」の項より)

 氣血を動かすには息を吐きながらやるのがより効果的で、血流が増して酸素交換が盛んになるという。簡単な方法だが、体も温まり、気持ちもすっとしてリラックスできる。

 乾燥が本格化する冬を前に、まずは自宅でできる、これらの方法で「美肌」の実現に努めたいものだ。

カテゴリー: 社会   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
巨人・甲斐拓也「自信満々の交流戦データ」がまるで役立たず…1イニング複数失点の「起用問題」
2
3A自由契約の藤浪晋太郎獲り「自粛ムード」を生んだ日本ハムの「チーム内ウハウハ事情」
3
「アッコにおまかせ!」から芸能ニュースが消えた…和田アキ子の「無自覚な舌禍」を阻止せよ
4
広瀬すずの代表作「ちはやふる」で先にキャスティングされていたのはのんだった/代役女優の「替えが利かないブレイク魔術」(3)
5
「ロボット審判」導入に江川卓が異議!長嶋茂雄と球審の「ド真ん中をボール」判定事件が…