政治

麻生太郎「8月・台湾訪問」が火をつける「中国激怒」と「岸田・習近平会談ブチ壊し」

 自民党の麻生太郎副総裁が8月7日から台湾を訪問すると、自民党関係者が明らかにした。麻生氏は自民党幹部であるだけでなく首相経験者であり、実現すれば1972年の日台断交以来、最も高位の政治家の訪台となる。

 台湾の大手シンクタンクの招きによるもので、8月9日までの滞在中は蔡英文総統、来年1月の総統選で最有力候補の頼清徳副総統と会談するほか、東アジア情勢などについて講演する。

 首相、外相を歴任した麻生氏は、日米同盟など従来の日本外交の柱に加え、自由、民主主義、基本的人権、法の支配などといった「普遍的価値」を重視する「自由と繁栄の弧」の形成を、新たな日本外交の柱と位置付けることを提唱した。

 だが、中国が軍事的圧力を強める中で、最近の講演で、台湾有事の際には「沖縄県の与那国島など台湾に近い日本の領土に戦火が及ぶのは当然だ」と述べ、防衛力の抜本的な強化を図る必要性を強調している。

 台湾には昨年8月のペロシ下院議長(当時)の訪問をはじめ、アメリカ議会の訪問団が相次ぐなど、米台間の交流が活発になっている。日本からも自民党の萩生田光一政調会長、世耕弘成参院幹事長らが訪問しているが、日台関係の強化に尽力した故安倍晋三元首相の盟友でもあった麻生氏となると、注目度は格段に高まる。中国側が反発するのは必至で、

「習近平国家主席との会談を模索している岸田文雄首相の訪中にも、影響を与えることになる」(政府関係者)

 日中首脳会談がブチ壊しになるかもしれない。

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