社会
Posted on 2014年11月11日 09:56

糖尿病を自力で克服する「組み合わせ」療法(1)自力でも糖尿病と闘える?

2014年11月11日 09:56

 人口の高齢化と、生活習慣の変化によって糖尿病が激増している。死につながる重篤な病気を呼び込むやっかいな病気だが、自力で克服する方法を公開する!

 糖尿病とは血糖値が病的に高い状態を指す病名である。本来、血液の中の糖(ブドウ糖)は、膵臓から分泌されるインシュリンという物質がコントロールする。横浜悠愛クリニックの内科医で医学博士の志賀貢氏が解説する。

「糖尿病はI型とII型に分かれています。I型は体質が原因、II型は食生活、運動不足などの生活習慣によって起こります」

 I型の場合はインシュリンを注射しなければならず、またII型の場合も、医者や薬とつきあい続けなければならないだけに、患者の誰もが、できることなら通院しないで自力で克服したいと思っていることだろう。“自分はまだ大丈夫”と安心している人も、こんな“症状”があれば要注意だ。エミリオ森口クリニックの板倉弘重理事長が言う。

「50代は糖尿病になりやすい世代です。糖尿病患者の多くは、太っておなかが出てきたなどの自覚症状がある。他には、突然、無性に甘いものをたくさん食べたくなったりします」

 食後の気持ち悪さも自覚症状の一つで、食後すぐにおなかがすいたりフラフラしてしまうのは危険水域。しかも、糖尿病を放置した場合、恐ろしい結果が待っている。

「動脈硬化が進行し、血管に障害が起きて血行障害になります。手足が腐ったり、目に血液が流れなくなって網膜症になって失明することも。狭心症や心筋梗塞など心臓疾患の危険性も高くなり、頭の血管も同じように詰まるので脳梗塞のリスクも格段に上がります」(志賀氏)

 死につながる病の入り口となる糖尿病。今回の自力克服法は「II型」の人向けだ。島原病院肥満・糖尿病センター長で医学博士である吉田俊秀氏が語る。

「太った人でII型の糖尿病は治せる可能性があります。肥満歴が10年ぐらいまでで、糖尿病と診断されてから2年以内の人なら、現在の体重から3~5%ぐらい痩せると、糖尿病はほとんど薬がいらなくなります」

 この「3~5%」はそれほど難しい目標ではない。体重100キロの人は3~5キロ、80キロの人なら2.5~4キロだ。そのために推奨しているのが、キャベツや加熱した根菜を利用した食生活の改善である。

「キャベツや根菜で糖尿病が治るということではありません。痩せるために最も手っとり早いということです。御飯を食べる前に10分間、野菜を摂る時間を取ってほしいのです」(吉田氏)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク