社会
Posted on 2023年11月04日 05:58

クマ警報発令中!かくしてツキノワグマは「人食い熊」へと変貌した/人肉は蜜の味(上)

2023年11月04日 05:58

 日本には北海道の「ヒグマ」と本州以南の「ツキノワグマ」という、2種類のクマが棲息している。このうちヒグマは、遡上するサケをはじめとする野生の生き物のほか、人間をも獲物として襲う獰猛性で知られている。一方、ツキノワグマは極めて臆病な性質で、もっぱら木の実や果実などをエサとし、人間を獲物として狙うことはないとされてきた。

 だが、ツキノワグマが人間を獲物として狙うことは本当にないのか。本州以南でツキノワグマによる人的被害が続出する中、クマの生態に詳しい動物学者に尋ねてみた。

「まず、ツキノワグマが木の実や果実ばかりを食べているというのは、完全な誤りです。ツキノワグマは雑食性であり、例えば野生のシカ、中でも子供のシカを襲って食べた、成獣のシカの死肉を一晩でペロリと平らげた、という報告が現に存在します。つまりツキノワグマは、動物を襲って食べている。当然、人間もその対象になりえます」

 2016年の初夏に秋田県で発生した「十和利山クマ襲撃事件」では、タケノコ採りをしていた4人の男女が相次いでツキノワグマに襲われ、命を落としている。しかも発見された遺体にはいずれも、無残な食害の痕跡(ツキノワグマに食べられた痕跡)が認められ、中には脇腹の肉が大きくえぐられた遺体や、内臓まで食べ尽くされた遺体もあった。また、その後に現場付近で捕殺された雌のツキノワグマの胃袋からは、形が残った耳なども含めて、相当量の人肉が発見されたのだ。先の動物学者が警告する。

「過去の一時期、ツキノワグマの個体数は激減し、人間との接触の機会も激減した。そのことが、ごくわずかな被害報告の陰に隠れる形で『ツキノワグマは人間を食べない』という、誤った都市伝説を生んだのでしょう。ところが絶滅危惧種としての保護が開始されて以降、ツキノワグマの個体数は増加の一途を辿り、人間がクマに遭遇する機会も劇的に増えた。しかもツキノワグマは学習能力が非常に高く、格好の獲物として人肉の味を知った個体が、次々と人間を襲うようになったのです」

 ちなみに、ツキノワグマの大好物のひとつは、山野のハチの巣にあるハチミツである。「人食い熊」にとって、まさに「人肉は蜜の味」なのだ。(つづく)

(石森巌)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    スポーツ
    2026年06月24日 07:15

    ドジャース・大谷翔平の第二子誕生をめぐって、フェミニストを名乗る女性たちがSNS上で「多産DVだ」「年子出産は女性虐待だ」と騒いでいる。大谷夫妻は昨年4月20日に第一子誕生を報告、この6月20日に第二子誕生をアナウンスした。これら誹謗中傷コ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 11:30

    一発出たら同点。3-7と4点をリードされて迎えた7回裏、二死満塁の場面。この日いちばんの勝負どころで、広島・新井貴浩監督がベンチから送り出した代打は捕手・石原貴規だった。結果は空振り三振。最大の山場でなぜ、より長打を見込める打者を送り込まな...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 13:30

    これはトレードのショーケースなのだろうか。そう思ってしまったのは、阪神タイガースの梅野隆太郎捕手が2軍から再昇格し、6月23日のヤクルト戦に即スタメン出場して攻守に高い能力を見せつけたことだ。1-0とリードした5回に二塁打を放ってチャンスメ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/6/23発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク