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記事全文を読む→M-1で負けたモグライダーがいちばん笑いをとったのは審査員の講評時という悲劇
第19代M-1グランプリの王者は「令和ロマン」だった。決勝戦の2本のネタやツカミでの笑いの取り方を見ても納得の優勝だったとは思うが、個人的にはモグライダーを推していただけに、少しだけガッカリ。
芝大輔とともしげのコンビ、モグライダー。彼らのネタは大枠だけを決めておいて、ほぼぶっつけ本番で行う。ともしげがアワアワしたり噛んだりするのを芝が上手に誘導して笑いに繋げる、という彼らのネタは、往年のコント55号における坂上二郎と萩本欽一の関係性を想起させる部分もあって、なかなか面白い。
が、「ともしげのミスでどれだけの爆発力を生むか」ありきのところがあり、彼が上手にこなしてしまうと笑いが生まれないというハイリスク・ハイリターンの、まるで空手の胴回し回転蹴りのようなスタイルでもある。そんな「諸刃の剣」な面が、今回は鮮明になった。
M-1放送の前々日、12月22日に放送された「爆笑問題の検索ちゃん 芸人ちゃんネタ祭りスペシャル2023」(テレビ朝日系)にも、モグライダーが出演していた。ドラマ「相棒」の水谷豊が演じる杉下右京のバディ役の歴代俳優の名前を、「相棒」のテーマソングに合わせて言いながら覚える、というネタを披露。あのメロディーに乗せてともしげがポーズをとりながら「て~らわきっ(寺脇康文)、おいか~わ~(及川光博)、なり~みや~(成宮寛貴)、そり~ま~ち~(反町隆史)」と歌い、また「て~らわきっ!」と戻って終了するというだけのものなのだが、ともしげの「アワアワ感」の加減が秀逸で、その後しばらく「て~らわきっ♪」とつい口ずさんでしまうほどハマった。「これでM-1もいけちゃうんじゃない?」と、ちょっと期待してしまったのだ。
しかしM-1で披露したネタは、錦野旦の「空に太陽がある限り」の歌詞を軸に展開するというもので、ともしげのボケ(ミス)の手数が少なく、芝のツッコミ(訂正)にもキレがなかった。採点後の審査員の寸評でも、
「ともしげがあっぷあっぷだったのが面白いのに、ともしげができすぎてた」(サンドウィッチマン富澤)
「芝はあがってた? らしくなかった」(松本人志)
と指摘されていたように。
結局、審査員の講評を聞いている時に、ともしげが「緊張しました」を「カンチョーしました」と言い間違えたのがいちばん笑いをとり、審査員たちから「(欲しかったのは)それそれ!」「もったいない」と口々に注意を受けていた。
ところで松本が講評の際、前述の指摘の前に、
「(モグライダーには)頑張ってほしかったんですよねぇ。『ジョンソン』も終わっちゃうし」
とボケて、
「終わんないすよ! やめてください」
と芝がキレつつツッコむという場面があった。
「ジョンソン」といえば、「リンカーン」の後継番組として鳴り物入りで開始したものの、視聴率低迷で早くも打ち切りの噂が流れている番組だ。かまいたち、ニューヨーク、見取り図らと共にレギュラー出演しているモグライダーが今回優勝していれば、多少は話題作りの材料にもなったかもしれないが…。
モグライダーには来年の優勝を目指して頑張ってもらいたい。その頃には「ジョンソン」は終わってるかもしれないけど。
(堀江南)
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