パリ五輪は今年7月26日に開会式を迎える。スタートまで半年となったが、その機運が高まらず、メディア関係者は焦りを隠せない。
「1月上旬の全国ネットのスポーツ番組では柔道の阿部兄妹、ブレイキンのシゲキックスこと半井重幸や、体操の橋本大輝を一斉に取り上げていました。ですが2021年の東京五輪と比べて金メダル候補は激減しており、番組を展開しても視聴率にはあまり結びついていません」(在京テレビ局編成マン)
彼らに接して極上のエピソードを探し回っている記者たちも、パワーダウンしている。
「特に著しいのはスポーツ紙で、東京五輪後に経験豊かなベテラン記者が辞めるなど、軒並み世代交代したのはよかったのですが、ノウハウを引き継いでいないケースが目立ちます。予算削減もあって、五輪を現地で取材する記者は減っている。中には開会式前日、あるいは当日にパリへ着く便を格安航空券で手配するよう、会社から指示されたケースもあるとか。『これではまともに取材できない』という嘆きが聞こえてきます」(スポーツメディア関係者)
現地との時差は7時間あり、これも盛り上がりにどう影響するかは不透明。今のところ、五輪ニュースは不安要素ばかりなのである。