社会
Posted on 2024年06月02日 17:55

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<中年太り>ラットで仕組みを解明。原因は神経細胞の変化!?

2024年06月02日 17:55

 最近、飲みすぎでビール腹が気になって─。加齢に伴って、基礎代謝機能の低下で太りやすくなってしまう「中年太り」。高血圧や糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病につながる可能性も高くなるため注意が必要だ。

 これまで「中年太り」のメカニズムは明らかにされていなかったが、3月に名古屋大学大学院の研究グループが、ラットを使った実験でその仕組みを解明したと発表した。

 研究グループは、ラットの脳に注目。脳の一部分にある神経細胞には脂肪が蓄積するにつれて「太ってきている」という情報を受け取る「MC4R」と呼ばれるタンパク質が存在し、これが代謝を促したり、食べる量を減らしたりする指令を出しているという。これが、どのように変化するかを調べたところ、このタンパク質の「一次繊毛」と呼ばれるアンテナのような部分が加齢によって縮んでいくことが明らかにされた。さらに、実験では、カロリーの高い餌を食べたラットのアンテナが縮んだという。

 つまり、加齢によって脳の神経細胞のアンテナが縮み、代謝の指令が出しにくくなるため、それが「中年太り」の原因ではないかというのである。

 では、代謝を促し、過剰にカロリーを摂取しないためにはどうすればよいのか。次の3つを心がけてほしい。まず、満腹中枢をうまく制御するため、ゆっくり食べて、食事の量をコントロールすること。穀物や芋類、甘いものをなるべく控えて、糖分の量を減らすこと。さらに、就寝前には食事や間食を控えること。これは、食べ物が胃の中に残ったまま就寝すると燃焼できないため、そのまま脂肪として体内に蓄えられてしまうからだ。中年太りの対策は、まずは日頃の食生活の見直しから始めてみよう。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年01月14日 07:30

    昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月19日 07:30

    鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月22日 07:30

    今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/1/27発売
    ■550円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク