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創部3年で甲子園初出場を決めた「異色のスポーツ校」資金源は「マルチ商法」という危うさ

 3月18日に開幕する「第97回選抜高校野球大会」で、ひときわ目を引く校名なのが、「エナジックスポーツ高等学院」だ。創部3年目にして、春夏通じて初となる甲子園切符を掴み取った。

 まるで実業団の企業名のような同校は、沖縄県名護市にある2021年創立の私立校。当初は通信制のみだったが、全日制が併設され、世界で活躍するトップアスリートの育成を掲げて、野球部とゴルフ部は強化指定の部活動となっている。

 2022年に創部された野球部は全寮制で、約40人の部員のほとんどが沖縄出身。指揮を執るのは2008年夏に浦添商(沖縄)を甲子園4強、2014年には美里工(沖縄)を初のセンバツ出場に導いた神谷嘉宗監督だ。

「ノーサイン野球」を実践し、機動力を生かした攻撃が持ち味。昨夏の沖縄大会は準優勝で甲子園出場を逃したが、昨秋の九州大会で初出場ながら準優勝を果たし、甲子園の切符をつかんだ。

 昨秋のプロ野球ドラフト会議では、野球部1期生の龍山暖捕手が西武から6位指名を受け、同校初のプロ野球選手が誕生している。

「甲子園の初戦に勝利すれば観客は肩入れしそうで、勢いに乗って旋風を巻き起こすかもしれない。特徴的なビジネスモデルの学校だけに、高校野球界に革命を起こしそうな気配が漂っています」(スポーツ紙記者)

 とはいえ、このビジネスモデルを成立させるためには、それ相応のカネが必要なはず。そこで気になるのが資金源だが、なにやらきな臭いのだ。

「週刊新潮」の報道によれば、同校の運営母体の本業は、還元水を生成する機器を販売する、マルチ商法の会社。近年は年商が700億円に達し、海外でもビジネスを展開しているという。

 しかし、過去には消費者庁から業務停止命令を受けたり、巨額の申告漏れや脱税が発覚。運営母体のトップは「週刊新潮」に弁解し、野球に対する熱い思いを語っているのだが…。

「球児に罪はないですが、今後、大元がビジネスで何かやらかした場合、不祥事には超敏感な高野連が問題視する可能性が出てくる。新興勢力ということもあり、その立場は危ういですね」(前出・スポーツ紙記者)

 選手たちは「雑音」を気にせず、ノビノビとプレーできるか。

(高木光一)

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