エンタメ
Posted on 2025年05月04日 17:58

「ジャングリア沖縄」開業目前に噴出した「疑問」と地元住民からの「要求」

2025年05月04日 17:58

 この7月に沖縄県国頭郡に誕生する新たなテーマパークは「ジャングリア沖縄」。熱帯の自然を舞台にした没入型エンターテインメント体験として、ニュースになっている。ところが県内では「持続可能な観光地として成立するのか」という根源的な疑問が持ち上がっている。そして那覇市内のホテルスタッフからは、期待と同時に冷静な意見が寄せられていた。

「観光で地域が潤うのはありがたいこと。でも正直、大きな期待はしていません。那覇市からは交通の便がよくないので、市内のホテルにはあまり波及しないのでは」

 那覇市からジャングリア沖縄へのアクセスは、車や高速バス、那覇港からのフェリーに限定されているため、交通の不便さが旅行計画の障害となっている。また、バスおよびタクシーの運転手不足が深刻な状況にあり、前日予約すら困難なケースが多発しているのだ。

 那覇市在住の女性も次のように語っている。

「高齢の母を毎週、病院に連れて行っているのですが、市内のタクシーは前日予約ができなくて、当日に予約しています。それほど市内のタクシーは人出不足なんです。旅行者にとってタクシーの予約ができないのは、とても不便なのでは」

 県内の主婦からは、地域住民が利用しやすい施設作りへの要望が示された。

「観光客向けだけじゃなくて地元の人も通えるような工夫があれば、もっと行きやすいのではないかと思います。例えば地元割や、子供向けの体験教室などです」

「ジャングリア沖縄」の入場料は大人6930円、子供4950円に設定されており、県内の平均所得と比較すると「日常的に行ける場所」とは言い難い。施設利用を促進するためには、価格面で地元とのバランスを取る取り組みが不可欠となる。

 観光が地域に根付き、長期にわたって発展を続けるためには、単に魅力的な施設を提供するだけでは不十分。公共交通機関の充実、地元住民向け割引の実施や年間パスの導入といった施策を含む、持続可能な観光戦略が必要なのである。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク