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記事全文を読む→重大病が見つかるチェックリスト「逆流性食道炎」(1)
ポカポカ陽気の日が増えてきて、お花見が楽しみな季節ですね。花見といえば宴会です。“花より団子”という言葉もあるように、花を見るより、花見の席での飲み食いを心待ちにしている人も多いでしょう。
一方で、春は別れと出会いの季節でもありますから、これから歓送迎会などでお酒を飲む機会が増えることと思います。皆さんは胃腸の調子は大丈夫ですか? もしかしたら、胸焼けや胃もたれなどで、あまり食欲がない、などという人も多いのではないでしょうか?
食後に胸焼けをしょっちゅうする人は、「逆流性食道炎」の可能性があります。もともとは欧米で患者数が多く、日本では少ないとされていた「逆流性食道炎」ですが、近年は食生活の欧米化や高齢化に伴い、日本でも患者数が激増しています。
胃カメラの検査をする患者さんのうち、「逆流性食道炎」が発見される割合は、30年前には全体のわずか5%程度だったのですが、現在では30%に迫る勢いです。また、初期の自覚症状が軽微な段階では、医療機関を受診していない人も多いと考えられますから、そういった医療機関に行っていない潜在的な患者さんを含めると、現在、日本では5人に1人が「逆流性食道炎」の患者である、と言われています。もはや「逆流性食道炎」は“国民病”とさえ言えるほど患者の多い病気です。
「逆流性食道炎」は、簡単に言うと、胃酸が食道に逆流することで、食道に炎症を引き起こす病気です。通常、食道と胃の間(食道下部括約部といいます)は下部食道括約筋という筋肉で閉じられているため、たとえ逆立ちしても、胃酸が逆流することはありません。しかし、生活習慣や加齢により、下部食道括約筋の働きが悪くなると、食道下部括約部の閉まりが悪くなるので、強い酸性の胃酸が食道に逆流してしまうのです。
それだけではありません。下部食道括約筋の働きが悪くなることで、食道の蠕動運動も衰え、さらに唾液の量も少なくなるため、逆流した胃液を胃に戻すことができなくなります。こうしたことが原因となり、食道が炎症を起こしてしまう病気を総称して「逆流性食道炎」と呼んでいます。
その主な症状は、胸焼け、胸の痛み。胸のあたりが焼けるような感じや、胸が締めつけられるように痛みます。狭心症の症状に似ていることもあるので、循環器の医療機関に行く患者さんもいます。他にも逆流した胃液が、喉や気管支を刺激したり、食道の粘膜を通して神経を刺激し、ぜんそくのようなセキが出ることもあります。こうした症状が出ている患者さんは、呼吸器の医療機関に行くこともあります。あるいは、逆流した胃液で喉に炎症が起こり、違和感や痛み、声がれなどを起こす場合もあります。
ひどくなると、なかなか眠れなかったり、夜中に何度も目を覚ます睡眠障害になったり、「食道ガン」になるリスクが高まります。長時間にわたって胃液が食道に逆流し続けると、食道の粘膜が、胃の粘膜に似た細胞に置き換わってしまいます(これをパレット食道といいます)。そうなると、炎症を繰り返し、「食道ガン」の発症頻度が高くなるのです。
◆監修 森田豊(もりた・ゆたか) 医師・医療ジャーナリスト・医学博士。レギュラー番組「バイキング」(フジテレビ系)など多数。ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の医療監修も務めた。
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