芸能

森永康平「元気だった時の倍ぐらい働き始めて」/テリー伊藤対談(2)

テリー 23年末に病気が発覚して。でも昨年は、テレビなんかにも出られていて、元気そうでしたよね。

森永 そうですね。昨年はずっと元気で。年が明けて2025年になっても元気で。1月の2週目ぐらいに急に体調が悪くなって、「お腹が痛い」みたいなことを言い出して、そこから2週間後ぐらいに亡くなるという感じでしたね。

テリー 最後は何かお話はできたんですか。

森永 私が最後に会ったのは亡くなる4日前で。その時はもういろんなところが痛かったみたいで「痛い痛い」って言ってるような感じで。モルヒネですか、医療用麻薬を飲んで痛みを抑える代わりに、ボーッとした感じもあったので、なかなか会話もできないし、僕がいても治るわけじゃないので、「そろそろ行くね」っていう話をして。その時は意思疎通ができて、「ありがとう」って言ってもらえた感じですね。

テリー お父さん、亡くなる前日にもラジオに出てましたよね。

森永 文化放送の大竹まことさんのラジオにレギュラーで出ていたんですけど、それも「出る」って言って、ZOOMで文化放送とつないで。

テリー すごいなぁ。

森永 あとから大竹さんに聞いたんですけど、ZOOMの中の親父はうつ伏せみたいな状態で、画面の端のほうにちょっとだけ映ってる感じだったみたいです。それでもちゃんと番組には出たんですけど、明らかに声が違うし、そもそもZOOMで映ってるのがわかってるのに、そんな状態だったので、「これはたぶん今回が最後だろうな」って大竹さんは思ったと言ってましたね。でも、実は亡くなる当日もラジオに出るつもりだったんですよ。

テリー ええっ!?

森永 亡くなる日の朝もニッポン放送の番組があって。

テリー 「垣花正のあなたとハッピー!」?

森永 そうです。たまたま僕、その日が出演日でスタジオにいたんです。で、番組が始まる3分ぐらい前に、うちの母親に連絡したら「電話をつないでほしい」って言うから、「出られるかわからないけどつなごう」っていう話になって。垣花さんと親父で電話でしゃべったんですけど、垣花さんの判断で、「ちょっと放送に乗せられないと思う。今日はやめておきましょう」っていうことになって。放送直前まではしゃべってたんですけど、放送には出なかったんです。

テリー そのぐらい辛そうだったということですね。

森永 垣花さんもアナウンサーだから、たぶん声とか言葉とかでわかったと思うんです。「リスナーさんも驚いちゃうから、やめておきましょう」って。

テリー なるほど。で、その番組が終わって、康平さんは?

森永 僕は京都に出張だったので、番組終わりで(ニッポン放送のある)有楽町から京都に新幹線で向かいました。その途中で母親から、「ちょっともうダメかもしれない」っていう連絡があって。それで仕事が終わって携帯を確認したら、「お医者さんから死亡診断されました」っていう連絡が入ってましたね。

テリー そうかぁ‥‥。病気の発覚から1年とちょっとですよね。その間のお父さんというのは、康平さんからどう見えていたんですか。

森永 父親のマネージャーさんも言っていたんですけど、「末期がんって言われていたので、仕事は事実上しなくなるだろうな」って思っていたら、元気だった時の倍ぐらい働き始めて。逆に「期間が決まってしまったから、やれるだけやろう」みたいな感じで働いていたと思うんですけど、ある意味、男の生き様というか。

テリー お父さんらしいよね。

森永 そうですね。だから、「格好いいな」っていう感じで見ていましたね。

ゲスト:森永康平(もりなが・こうへい)1985年、埼玉県生まれ。証券会社や運用会社にてアナリストとして株式市場や経済のリサーチ業務に従事。その後、インドネシア、台湾などアジア各国で新規事業の立ち上げや法人設立を経験し、事業責任者やCEOを歴任。現在、「株式会社マネネ」CEO。日本証券アナリスト協会検定会員。経済産業省「物価高における流通業のあり方検討会」委員。ユーチューブチャンネル「森永康平のリアル経済学」「森永康平のマネネTV」を運営。「EXECUTIVE FIGHT」55キロ級初代王者。近著に父・森永卓郎氏との共著「この国でそれでも生きていく人たちへ」(講談社)。

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