欧州リーグがシーズンオフに突入し、来季に向けて移籍が活発になる中、サッカー日本代表のMF久保建英の去就がクローズアップされつつある。
2022年からレアル・ソシエダに在籍し、攻撃のキーマンとして圧巻のパフォーマンスを披露する久保にはバイエルン、リバプール、アーセナル、バルセロナなどビッグクラブが移籍先の候補として浮上。5月末には新たな代理人事務所と契約を結び、移籍話が一気に加速すると思われた。
しかし、ソシエダのホキン・アペリバイ会長は、
「移籍させる考えは全くない」
キッパリと「拒否」しているのだ。
今季のリーグ戦で11位に終わったソシエダは、来季の欧州カップ戦に出場できないため、さらなるステップアップを目指して格上のクラブに移籍するには、タイミングがバッチリ。「違うユニフォーム姿を見たい」と願う声は多いのだが、このままでは残留が既定路線になりそうだ。
移籍の大きな壁になっている理由を、サッカーライターが解説する。
「絶大な人気と経済効果は、捨てがたいものがあります。久保がソシエダに加入したあと、公式YouTubeチャンネルの登録者数が激増して、100万人を突破。今夏も昨年に続いて来日ツアーを敢行し、ジャパンマネーで荒稼ぎをしようと、ソロバンを弾いています。アペリバイ会長はスペイン代表クラスの主力を次々に放出して戦力ダウンしても、久保の移籍だけには簡単に首を縦に振る気がありません。かねてから移籍違約金は6000万ユーロ(約100億円)に設定されており、さすがに高すぎるとして、他のクラブはお手上げ状態なんです」
優勝争いをする久保の雄姿は、来季も厳しそうだ。
(海原牧人)