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記事全文を読む→残留ギリギリだった京都サンガが一転して「首位争い」いったい何があったのか
Jリーグの京都サンガF.C.が、首位争いに絡んでいる。
京都は例年、残留争いに巻き込まれている、との印象が強い。それが今季、大崩れすることなく上位に食い込んでいる。いったい何が起こっているのか。
昨季を振り返れば序盤から苦戦し、前半をわずか3勝で折り返した。残留を目標に夏の移籍期間、ラファエル・エリアスや経験豊富な米本拓司らを補強。特にエリアスは後半だけで15試合に出場し、11得点の活躍を見せる。チームは後半開始10試合で7勝1敗2分と、巻き返し残留に成功した。
京都は自分たちのスタイルを確立させている。今季で5年目を迎えた曺貴裁監督のサッカーが、選手たちに浸透しているからだ。
ハードワークを基本にハイライン、ハイプレス。敵陣に人数を増やし、高い位置からプレッシャーをかけ、ボールを奪ったらタテに速く攻める。
だが今季は、自分たちのスタイルだけではない。エリアス、原大智、マルコ・トゥーリオの3トップはJリーグでトップクラスの破壊力を持っている。中盤には経験豊富な米本と、2年前に代表に招集された23歳の若きキャプテン・川崎楓太がいる。さらに、ブンデスリーガ1部FCアウクスブルクから、奥川雅也が10年ぶりに復帰した。
だからといって、誰かに頼るサッカーではないし、逆の言い方をすれば、誰かがサボればチームは崩壊してしまう。それほど自分たちのサッカーに徹しているのだ。
誰が出ても同じサッカーができる。そういう言い方をするチームはあるが、京都は途中出場した選手が活躍している。つまり途中から入った選手が、さらにチームをパワーアップさせているのだ。
例えば5月31日のFC東京戦。自慢の3トップが故障欠場する中、川崎の先制点、さらに途中出場の武田将平、奥川のゴールで3-0と快勝した。6月21日の柏レイソル戦でも、後半から出場した長澤駿が2点目を決めた。
先日のガンバ大阪戦では前半16分、米本のケガで緊急出場となった平戸太貴が、トゥーリオの2ゴールをアシストする活躍だった。
柏戦は3-3の同点だったが、3度リードされて3度追いつくという粘りを見せている。勝ち切れなかった、という試合ではない。完全に柏ペースで、シュート数は柏20本に京都9本。京都にとっては価値のある勝ち点1であり、本来ならば勝ち点0だった試合で勝ち点をもぎ取った。
ここまで総得点はリーグ1位。シュート決定率も1位。ハードワークをベースにするチームらしく、スプリント回数も1位だ。優勝を目指すだけの数字は出ている。曺監督は、
「ホームでの最終戦、どんな景色がみられるか楽しみ」
と語り、本気で優勝を狙っている。その最終戦の相手は、3連覇を狙っている神戸だ。
ポルトガルリーグのナシオナルから、パリ五輪代表の山田楓喜が復帰。あとはチームの得点源でもあるエリアスがケガから復帰すれば、さらに攻撃力が増す。暑い夏を乗り越えれば、初タイトルも夢ではない。
(渡辺達也)
1957年生まれ。カテゴリーを問わず幅広く取材を行い、過去6回のワールドカップを取材。そのほか、ワールドカップ・アジア予選、アジアカップなど、数多くの大会を取材してきた。
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